唐田えりか、女優としての転機を告白「心が自由に」
女優の唐田えりかが2日、東京・代官山ホワイトルームで開催された写真展「私が撮りたかった女優展」のトークイベントに出席し、女優としての転機や本企画のオファーを受けた思いを語った。
気鋭のフォトグラファー5名がそれぞれ“今一番撮りたい女優”を撮り下ろした同写真展。唐田のほか久保田紗友、奈緒、蒔田彩珠、松浦りょうが被写体を務め、それぞれヨシノハナ、木下昂一、山本春花、J.K.Wang、東海林広太が撮影を担当している。この日のイベントには唐田とヨシノ、コメンテーターのWang、MCの小沢まゆが登壇した。
演技とも広告とも異なる女優たちの表情を見られる本写真展だが、企画について主催も務めているWangは「写真家にとって撮りたい人を撮れる機会はそうそうなく、女優さんにとっても活躍すればするほどお仕事とは違う感覚で表現できる機会も少なくなっていくので、こういう機会を作りたいと思いました」と紹介。
唐田を撮影したヨシノは広告やファッション誌などで撮影を手掛ける新進気鋭のカメラマンで、「手が届きそうで届かない、リアルだけどリアルではない」と自身のテーマを説明すると、「唐ちゃんも手が届きそうで届かない、いるけど本当にいるのかなという感じがあり、自分の写真に唐ちゃんが入ったらどういう風になるのかと思い、この話をいただいた時にすぐさまお願いしました」と振り返った。
今回の企画がヨシノと初対面だったという唐田は、「ありそうでない企画だと思いました。わたしもハナちゃんのInstagramを見させていただいて、儚い写真を撮るというか、日常の中の非日常を切り取られる素敵な方だと思い、ぜひと思いました」と快諾した理由を明かした。撮影も同年代ならではの親近感があったそうで、「ファッションモデルの撮影ではあまり自分の意見を言うことはないですけど、今回はハナちゃんとの関係性もあり、こうなったらいいなというのを自分から言えたのはほぼ初めてでした。それはすごく大きかったですし、結果的にすごく素敵な作品になったのでありがたいと思っています」と楽し気に語った。
トーク後にはファンとの質疑応答も行われ、「どういう時に女優になりたいと思いましたか?」という質問に、唐田は「本当にここ何年かでやっとやろうと思えました」と回答。17歳でスカウトを経て芸能界入りし、女優やモデルとして活動している21歳の唐田だが「元々写真が好きでモデルさんへの夢は強かったですけど、お芝居をしたいと思ったことはなかったです。写真の仕事はこんなに楽しいのに、お芝居は楽しくなくてどうしようと悩んでいる時期もありました。でも、『寝ても覚めても』(2018年)で濱口竜介監督と出会い、お芝居は頭で考えるより感じると知ってから心が自由になり、そこから女優をやりたいと思えるようになりました」と転機となった一コマを振り返っていた。(取材・文:中村好伸)
写真展「私が撮りたかった女優展」は6月3日まで開催中