AV監督役の山田孝之、海外でMURANISHIと呼ばれたい!
俳優の山田孝之が24日、都内・豊洲PiTで行われたNetflixオリジナルシリーズ「全裸監督」ワールドプレミアイベントに登壇し、これまで『クローズZERO』の芹沢と呼ばれていた海外で、「今度は村西と呼ばれたい」と野望を語った。この日は満島真之介、玉山鉄二、森田望智、伊藤沙莉、冨手麻妙、後藤剛範、小雪、リリー・フランキー、國村隼、石橋凌、武正晴総監督らチームが集結。当初、登壇のめどがたっていなかった板尾創路も駆け付けた。
本橋信宏のノンフィクション小説「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)を原作とする本作は、1980年代のアダルトビデオ黎明期を舞台に、AV業界の風雲児・村西とおる(山田)らが繰り広げる破天荒な青春群像劇。壇上に現れた山田は、村西監督の独特の口調を真似て「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。『全裸監督』、8月8日より全世界独占配信でございます。本日は楽しんでいってください」とあいさつし、会場は大爆笑。さらにNetflixが世界190か国以上で配信されていることを受け「12年くらい前は海外で(『クローズZERO』の)芹沢と言われていたけど、この作品で村西と呼ばれたいと思います」と続けた。
本作では、AV監督・村西とおる役の山田のなりきり演技が話題になっている。役作りのため村西本人と会い、2、3時間、話す様子を観察したという山田。「相手によってスイッチを切り替える人なので、メディアを通して見えるイメージだけじゃない部分もありました。でもカメラの前に立つとみんなの知っている村西さんに変わる。ですから全8話を通して感情移入しやすい人物になったかなと思います」と劇中で描かれる村西像を振り返った。
また、サラリーマン時代の村西の上司・小野を演じた板尾は「ジャニーズ事務所の板尾創路です」とボケを飛ばし、挨拶。「僕は、(村西が)駄目サラリーマンの時に教育する役だったんですけど、(撮影の時には)その続きは観ていないんで、その豹変ぶりには驚きました。村西、こんなやつだったんかと」と劇中での村西の変貌に驚き。「小野さんが見ていたらビックリするんじゃないかと。だからムダな時代はないんです。ムダなことはない。つらいことが、お金の問題とか、いろいろあっての積み重ねですから。人生いいことばかりじゃないです」としみじみ語った。
一方の武監督は、「個人的には『全裸監督』の監督をやったと言えるのがいいなと思う」と上機嫌な様子で、「こうした難しい題材を『世界の人が観られる』ということに挑むことが出来た。そういうスタートを切れたんじゃないかなと思います」とコメント。さらに本作が女性へのリスペクトをベースに制作されていることを明かし、「出演されている女優陣が体を張って向かってくれた。女性として生き生きとして映るように考えながら作ったので、女性のお客さまにもぜひ、観ていただきたいなと思います」と呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)