『ONE PIECE STAMPEDE』最速レビュー:20周年を祝う怒涛のお祭り!
アニメ「ONE PIECE ワンピース」の放送20周年を記念した劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』は、予告編に登場した原作者・尾田栄一郎の「とうとうやっちゃったオールスター映画…!! ヤベェのできてます!!」という直筆コメントの通り、20周年を祝うにふさわしいキャラクター勢ぞろいの“お祭り映画”に仕上がっている。
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『ONE PIECE FILM GOLD』以来3年ぶりの劇場版はモンキー・D・ルフィ率いる“麦わらの一味”が、海賊の海賊による海賊のための世界一の祭典「海賊万博」に招待されたことから物語が始まる。この「海賊万博」という設定が絶妙で、人気キャラクターたちが「あの人も!」「この人も!」と怒涛の勢いで登場し、劇場版ならではの特別なワクワク感につつまれていく。
繰り返しになるが、今回の「オールスター映画」では数え切れないほど多くのキャラクターたちが描かれる。ただ登場させるだけということではなく、各キャラの特徴を最大限に表現しストーリーの中でそれぞれを立たせる。また、これまで絡むことのなかったキャラ同士や袂を分かつ者たちの再会など注目ポイントも多く、改めて「ONE PIECE」という作品の奥深さを実感する。細かな部分にも観客を喜ばせるイースターエッグのようにキャラが登場しており、すべてを把握するためには映画館に通いつめる必要がありそうだ。
そんなオールスター総出演作品でルフィと対峙するのは、海賊王(ゴール・D・ロジャー)が率いたロジャー海賊団の元クルーで「“鬼”の跡目」と呼ばれた男ダグラス・バレットだ。予告編で「この俺の強さは、俺一人だけが勝つためにある」と叫んでいたバレットの圧倒的な強さ、迫力、バケモノっぷりについてはどれだけ期待しても期待しすぎにはならないと言い切れる。観客の度肝を抜くバレットとのバトルシーンは、ダイナミックな迫力に満ちており映画館の大きなスクリーンで観るべき仕上がりだ。
海賊万博の主催者でありながら裏で暗躍する「最悪の戦争仕掛け人」ブエナ・フェスタも異彩を放つ。ゲスト声優のユースケ・サンタマリアが声を担当しており、普段のユースケからは想像できない“不気味さ”が映画にさらなる緊迫感を加える。万博を盛り上げる司会者ドナルド・モデラートは同じくゲスト声優の山里亮太(南海キャンディーズ)にとってハマり役。指原莉乃が声を担当した歌姫アンの可愛さに心を奪われていると、次々に登場するキャラたちを見逃してしまう可能性もあるので要注意だ。(編集部・海江田宗)
『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』は8月9日より全国公開