伊藤健太郎＆玉城ティナ、『惡の華』強烈キャラ役にプレッシャーと悩める日々…
伊藤健太郎と玉城ティナが8日、都内で行われた映画『惡の華』完成披露舞台あいさつに登壇し、過激な役に没頭した日々を振り返った。この日は、飯豊まりえ、秋田汐梨、井口昇監督も来場した。
テレビアニメ化や舞台化もされた押見修造の人気コミックを原作とする本作は、男子中学生の鬱屈とした青春と行き場のない衝動を描く物語。憧れの女子の体操着を盗んでしまったことから、悪夢がはじまる主人公の春日高男を伊藤、春日に主従関係を結ばせるクラスの問題児・仲村佐和を玉城が演じる。
伊藤にとって春日は、「すごく難しい役でいままで挑戦したことのないタイプのキャラクター」だったため、「どうしよう……とすごく悩んだ」というが、「14.15歳の少年の心になることが大事だと思ったので、当時の自分と目線を合わせる作業から入ろうと思い、お酒を止めたりしました。結構大変でした」と役作りを回顧。撮影は「激しい一か月間、走り抜けた感覚」で、「監督が8年間温めた作品の主人公に選んでいただけたのは感謝しかないので、愛をもって全力でやろうと思いました」と振り返った。
玉城は、ファンも多いキャラクターに「プレッシャーはありました」と吐露すると、「独特のせりふや立ち姿など異質な感じ」を保つため、原作の写真を撮り、撮影の直前に見直したり、携帯電話の待ち受け画面にしたりして、「中村佐和の一番近くにいられるように心掛けました」と役へのアプローチを打ち明けた。
そんな二人は3回目の共演とあって、撮影現場は和気あいあいとしていたようで、玉城が「いっぱいビンタした」と笑うと、伊藤は「鼓膜、いくかと思ったもん」と強烈さをアピール。伊藤がブルマを嗅ぐシーンについて、玉城は「すっごい慣れてたじゃん。日常茶飯事かと思った」とツッコミ。伊藤は「バカ言ってんじゃないよ！ マスコミ（いるから）！」と抗議して会場の笑いをさらいつつ、「監督から『ブルマの繊維、分子、すべてを吸い取ってくれ』と言われて、この人何言ってんだろう？ と最初はわからなかったけど、クランクインのファーストカットでやった瞬間に春日ってこういうことなんだとわかりました。あそこが最初のカットでよかった」としみじみと語っていた。
さらに、役に没頭して「変態ってこういうことなのかなとわかってしまう部分があった」そうで、仲村に罵倒されることで、撮影中はM気質になっていたことも告白。しかし、会場の微妙な空気に「いまはないですよ！」と訴え、笑いを誘っていた。（取材：錦怜那）
映画『惡の華』は9月27日より全国公開