沢村一樹&志尊淳『おっさんずラブ』撮影で感じたLOVE
大人気ドラマ「おっさんずラブ」を映画化した『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』が、23日よりいよいよ公開される。ドラマから1年後が舞台となる本作では、田中圭をはじめとするおなじみのキャストに加え、新たに沢村一樹、志尊淳がラブバトルに参戦。果たしてどんなキャラクターで、何をしでかすのか? 撮影現場ではこれまで感じたことのない“LOVE”を感じたという沢村と志尊が、舞台裏のただならぬ雰囲気や、それぞれの役柄について思いを語った。
永遠の愛を誓ったあの日から1年、上海・香港転勤から久々に帰国した春田創一(田中)。天空不動産第二営業所では、上司の黒澤武蔵(吉田鋼太郎)や同僚たちが顔をそろえ、さらに最近配属された新入社員・山田ジャスティス(志尊)も加わり、春田を歓迎する。だが、そんな彼らの前に、本社のプロジェクトチーム「Genius7」のリーダー・狸穴迅(沢村)が突如現れ、第二営業所にもアジアを巻き込む一大事業の一翼を担うよう通告。その横には、本社に戻り、プロジェクトの一員となった牧凌太(林遣都)の姿があった……。
多くのファンに愛される作品だけに、不安と楽しみの両方の気持ちを抱えながら演技に望んだという沢村。現場に入ってみると、まず、その熱量に驚かされた。「ほかの現場では感じたことのない熱量、これを“LOVE”っていうのかな? 役者さんだけでなく、監督さんも、カメラマンも、とにかく全員がLOVEを持っている。最初はアウェイ感をすごく感じましたが、メンバーと敵対する役だったので、逆にそれがうまく生きたかも」と笑顔を見せる。
劇中にはガウン姿の狸穴がホテルの一室で春田を待ち受ける怪しげなシーンもあり、沢村は「大手不動産会社の本社に勤務するプロジェクトリーダーが、部下をホテルに呼び出して、ガウン姿で待っている。普通なら『え?』って思うはずの怪しいシーンなのに、なぜか成立させてしまうところは、今までいろいろな役をやってきた蓄積というか、沢村一樹の“真骨頂”なのかなって思いますね。たぶんお客さんは、ガウンを着て僕がソファに座っていても違和感を持たないと思うし、何なら『お、いよいよ始まったな』くらいに思うでしょうからね」と笑う。
一方、人懐っこい新入社員・ジャスティスを演じた志尊も「沢村さんがおっしゃるように、思い描いていた以上に現場は“LOVE”が強くて、その延長線上で出来ている作品であることを実感しました」と同意。「ただ、僕の場合、チームに飛び込んでいく役なので、皆さん、すごく気を遣って迎え入れてくださる温かさがうれしかった。だから逆に、この、気を遣われている空気感を払拭できるくらい、早くチームに馴染みたいなって、ずっと思っていましたね」
また、本作の撮影でキュンとした瞬間について、志尊は「鋼太郎さんのアメとムチの演技がすごくて。鋼太郎さんの瞳で肯定的なことを言われると、思わずキュンとしましたね。あと、アドリブで鋼太郎さんに思い切りビンタされたんですが、よく観ると、間にいる圭さんが笑っているので、そこも必見かな(笑)」と明かした。(取材・文:坂田正樹)
『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』は8月23日より全国公開