『イージー・ライダー』ピーター・フォンダさん死去 79歳
アメリカン・ニューシネマを代表する映画『イージー・ライダー』などで知られる米俳優ピーター・フォンダさんが、現地時間16日、肺がんによる呼吸不全のため、ロサンゼルスの自宅で亡くなったと、The Hollywood Reporter をはじめ各メディアが報じた。79歳だった。
ピーターさんの広報担当者は、親族に代わり「8月16日の午前11時5分、ロサンゼルスの自宅で、家族に囲まれて、穏やかに息を引き取りました」とメディア向けに声明を発表。「私たちの人生において、最も悲しい瞬間のひとつです。この悲しみを言い表す言葉がありません。深い心痛に免じ、プライバシーへの配慮をお願いいたします」と呼びかけた。
「また私たちは、このスイートで優雅な男の喪失を嘆くと共に、皆さんが、彼の不屈の精神と愛にあふれた人生を祝福していただけることを願います。ピーターをたたえて、自由のグラスを掲げてください」
ピーターさんは1940年2月23日生まれのニューヨーク出身。父親は名優ヘンリー・フォンダさん、姉は女優のジェーン・フォンダさんという芸能一家に生まれた。娘のブリジット・フォンダさんも女優として活躍している。ジェーンさんは The Hollywood Reporter に「とても悲しいです。心から愛しい弟でした。家族のなかでもおしゃべりで。ここ数日は、一緒に美しい時間を過ごしたんです。彼は笑顔で旅立ちました」とコメントを寄せている。
ピーターさんは、1963年に『タミーとドクター』で映画デビュー。1969年に脚本・主演を務めた『イージー・ライダー』でアメリカの現実を描き出し、デニス・ホッパーさん、ジャック・ニコルソンさんと共に、一躍人気俳優となった。『さすらいのカウボーイ』(1971)、『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』(1974)、『イギリスから来た男』(1999)、『ゴーストライダー』(2007)などに出演。『イージー・ライダー』でアカデミー賞脚本賞、『木洩れ日の中で』(1997)で主演男優賞にノミネートされている。今年は『イージー・ライダー』公開から50年となる節目の年だった。(編集部・入倉功一)