実在した殺人鬼をファティ・アキンが描く『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』日本公開決定
映画『女は二度決断する』(2018)、『ソウル・キッチン』(2011)などで知られるドイツの名匠ファティ・アキン監督の最新作が、『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』の邦題で、2020年2月14日より日本公開されることが明らかになった。
本作は、1970年代にドイツ・ハンブルクで実際に起きた連続殺人事件の犯人フリッツ・ホンカについて描いた同名ベストセラー小説が原作。その衝撃的な内容ゆえに、コンペティション部門に出品された今年の第69回ベルリン国際映画祭でも賛否両論を巻き起こした。
無害を装いながら、夜な夜な行きつけのバーで孤独な女性たちに近づくフリッツ・ホンカを演じたのは、『僕たちは希望という名の列車に乗った』などの若手実力派ヨナス・ダスラー。撮影でヨナスは毎日特殊メイクに3時間をかけ、折れ曲がった鼻、特徴的な斜視、極度に猫背なフリッツ・ホンカへと変身。ユーモラスで人間味がありながらも、狂気に満ちた演技で強烈な印象を残した。
ファティ・アキン監督は『愛より強く』(2004)でベルリン国際映画祭金熊賞、『そして、私たちは愛に帰る』(2007)でカンヌ国際映画祭脚本賞、『ソウル・キッチン』でベネチア国際映画祭審査員特別賞と、30代のうちに世界三大国際映画祭で受賞する快挙を成し遂げた若き名匠。ベルリンで場内を熱狂に包み、批評家からアキン監督の演出力に惜しみない賛辞が贈られた話題作が日本公開を迎える。(編集部・入倉功一)
映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』は2020 年 2 月 14 日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開