ティモシー・シャラメ、ヤンニョムチキンが大好き!主演作ひっさげ釜山へ
『君の名前で僕を呼んで』などのティモシー・シャラメが8日、釜山国際映画祭で行われたNetflix映画『キング』(11月1日より配信)の記者会見に登壇。本作は、ガラ・プレゼンテーション部門に出品されており、会見には共同脚本も務めたジョエル・エドガートン、デヴィッド・ミショッド監督、ポン・ジュノ監督のNetflix映画『オクジャ/okja』(2017)を製作したプランBエンターテイメントのプロデューサー、デデ・ガードナーとジェレミー・クライナーも登壇した。
本作は、ウィリアム・シェイクスピアの「ヘンリー四世」2部作や「ヘンリー五世」にインスパイアされた歴史劇。英国王の父の死後、王位を継承したヘンリー五世(ティモシー・シャラメ)が宮廷内の闘争、フランスとの戦争など混乱の時代の中でたくましく成長していく姿を描く。共演にジョエルのほか、ロバート・パティンソン、リリー=ローズ・デップら。『メタルヘッド』(2010)の脚本、『アニマル・キングダム』(2010)の監督・脚本などで知られるデヴィッド・ミショッドがメガホンを取った。
シャラメは上映に先立つ6日に釜山入りしており、釜山の印象について「自分の出演した映画で世界を巡るのが夢だったんだ。こうして釜山国際映画祭に来ることができて嬉しいよ。特に釜山のヤンニョムチキン(※甘辛いタレで絡めたフライドチキン)は最高だった』と釜山の印象を語った。
現在アメリカで暮らすシャラメだが、英国王を演じるにあたり苦労したのはイギリス独特のアクセント。また、翻案とはいえシェイクスピアの戯曲を演じることにプレッシャーもあったようだ。「イギリスのアクセントには苦労したけど発音を矯正するコーチが付いてくれた。ハル(ヘンリー五世)を演じるにあたり大変だったのは、僕がロイヤルファミリーではないということ。それでも大人の中で自分に責任を持ち、孤軍奮闘しながらも王として成長するハルは、僕の俳優人生と重なるよ」
デヴィッド監督は、ヘンリー五世にシャラメを起用した理由について「ハル役を探していた2年ほど前『君の名前で僕を呼んで』(2017)を観て、ハル役はシャラメにと思ったんだ。ジョエルからヘンリー五世で映画を撮ろうと話を持ち掛けられてかなり時間が経ったけど、製作が決まってハル役を探していたとき、シャラメと出会えたことは幸運だった」と述べ、理想のハルを見出したことを喜んでいた。
ところで、ジョエル・エドガートンは韓国映画ファンだそうで、中でもお気に入りはポン・ジュノ監督の『殺人の追憶』(2003)。「僕は韓国映画が好きで、ポン・ジュノ監督のファン。今回、釜山に来るときも飛行機の中で『グエムル‐漢江の怪物‐』(2006)を観たよ」とポン・ジュノ愛をアピール。「今年最高の作品は『キング』だけど、その次は『パラサイト 半地下の家族』(2020年1月日本公開)だよ」と、今年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したポン・ジュノ作品を挙げ、会見場の笑いを誘った。(取材・文・写真:土田真樹)