真木よう子、別府で『パッチギ!』撮影の裏側トーク!
真木よう子が大分県別府市にある別府ブルーバード劇場で開催中の第3回Beppuブルーバード映画祭で30日、映画『パッチギ!』上映後のトークイベントに参加して撮影の裏側を語った。
集まった多くの観客の前に登場した真木は大きな拍手で迎えられた。同作の撮影を懐かしがりながら「京都で女子4、5人で7畳くらいの部屋に雑魚寝しながら撮った作品です。すごくいい思い出ですね」と口を開く。
撮影現場では井筒和幸監督が厳しく「ローテーションのようにそれぞれの俳優が何をやってもOKが出ない日があって。波岡(一喜)くんが泣いたこともありました。みんな鍛えられたと思います」と振り返る。
「私は妊娠した桃子(楊原京子)と病院で椅子に座って話すシーン。(真木が演じた)ガンジャは看護師として働いている場所に知り合いがきているという状況。会話の仕方は声を張ってもいけないし、同僚に変な風に思われてもいけない。よくよく考えたらすごく難しいシーンではあったんです。そのシーンではOKが出されなくて何回もやりました」と明かした。
それでも、同世代の役者が集まった作品だったことからオフの時は楽しかったそう。「(共演の)江口のりこと2人で買い物に行ったりしました。あとは、みんなで泊まっていた部屋に置いてあった(沢尻)エリカが買ってきた私物のツナギを勝手にのりこが着たりして。オシャレなツナギなんだけど『(江口が着ると)作業着にしか見えない! 作業着~!』って笑ったりしました」と回想した。
観客に強烈な印象を残すガンジャの飛び蹴りについても話が及んだ。「『飛び蹴りをします』とだけ伝えられていて。けっこう離れたところから思いっきり走っていって、何の躊躇もせず思いっきりいきました。桐谷(健太)くんは後までずっと痛そうにしていて、本当に申し訳ないことをしたなと思ってます。あれは相当だったと思います。そういえば高岡(蒼佑)くんにビンタをするシーンもガチでした(笑)」
トークの最後に自身にとって「『パッチギ!』はどんな作品か?」とMCから質問された真木。少し考えてから「『青春』かな……」と答え、「井筒監督という怖いお父ちゃんのもとでみんなで頑張って撮った作品。自分にとってものすごく大事な作品ですし、これだけ長く愛されていることはすごく嬉しいです」と続けた。
2005年公開の『パッチギ!』は1968年の京都を舞台にした青春群像劇で、日本人学生と在日朝鮮人の高校生の対立や恋愛を描いている。主人公の高校生・康介(塩谷瞬)が朝鮮高校のキョンジャ(沢尻エリカ)に一目惚れしたことから物語がはじまる。(編集部・海江田宗)
第3回Beppuブルーバード映画祭は12月1日まで開催中