佐藤浩市、俳優生活40年でも変わらぬ緊張感
俳優の佐藤浩市が24日、都内で行われた映画『サイレント・トーキョー』(2020年12月公開)の製作発表会見に出席。来年俳優生活40周年を迎える佐藤は、主演としての緊張感を持ちつつも、節目への気負いはないと胸中を明かした。会見には、西島秀俊、石田ゆり子、中村倫也、広瀬アリス、井之脇海、勝地涼、波多野貴文監督も出席した。
ドラマ「アンフェア」シリーズの脚本家や、小説家として知られる秦建日子の小説を映画化した本作は、連続爆破テロ事件で混乱するクリスマスの渋谷を舞台に、事件に巻き込まれる登場人物たちの思惑が交錯するさまを描くクライムサスペンス。撮影は渋谷のスクランブル交差点を精巧に再現したオープンセットで行われ、延べ1万人ものエキストラが参加した。
事件現場に現れる謎の男・朝比奈仁役の佐藤は「謎の男ということなのであまりしゃべれません」とあいさつすると、「大変な撮影でしたよ」と苦労をにじませる。そんな中、主演として意識していたことを問われると「座組も含め、いろんなものに対する気配り、目配りが必要で、その緊張感はあります」とベテランになっても変わらず、主演という立場には気が引き締まる思いがあることを打ち明けた。
また、俳優生活40周年を迎えるにあたっての意気込みを聞かれた佐藤は「案外、39年目も40年目も変わらないですね。ただ、そう言っていただけると、あぁ40年間やってきたんだな」と伝える一方で、「頑張ってきた! という風に力むことのほどでもない」と気負いがないとも語った。
本作は、佐藤をはじめとする豪華キャストも注目の一つ。IT起業家役の中村は「これだけの方々の中に入って芝居をするのは刺激的で楽しい瞬間でした」と喜ぶと、「(監督の)波多野さんが無駄にカットを割らず長回しをするので、話のスリリングさや緊張感はもちろんありますが、役者同士の掛け合いが見どころになると思います」と本作をアピール。
また西島は、共演者の中村と勝地について「二人とも集中力もすごいし、瞬発力もあるし、かわいいし、メロメロです」とにっこり。由来の説明はなかったが、中村に「だんちゃん」というあだ名をつけたそうで、「今日は絶対に“だんちゃん”と呼ぶと言っていたんですけど、まだ呼べていないので、追々定着させていきたい」と意気込み。また、勝地とは行きつけの公園が一緒だそうで、「(勝地と)公園でデートしたい」とおねだりして笑いを誘った。(取材:錦怜那)