【ネタバレ注意】スター・ウォーズ完結編、レイの出自についてなぜあの選択を…?J・J・エイブラムス激白
シリーズ完結編『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(エピソード9)のJ・J・エイブラムス監督が、主人公レイの出自についてなぜあの選択をしたのかを米・映画芸術科学アカデミーで行われた上映イベントで激白した。(以降『スカイウォーカーの夜明け』の重要なネタバレを含みます)
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『スター・ウォーズ/新たなる希望』(1977)から42年にわたって旧3部作、新3部作、続3部作と語られてきたスカイウォーカー家の物語の完結編となる本作。続3部作の主人公であるレイは強いフォースの持ち主だが両親を知らず、その出自がさまざまな憶測を呼んでいた。ライアン・ジョンソン監督の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(エピソード8)では彼女の両親は「名も無き人たち」であり、彼女自身も何者でもないと明かされたが、エイブラムス監督は今回の完結編で新事実を提示している。
それはレイが、シリーズ最大の悪役パルパティーンの孫だったということ。「何者でもない」のではなく「恐ろしい者の子孫」だったとすることが、本作にとってなぜ重要だったのかを問われたエイブラムス監督は、「この映画のテーマの一つは、出自に関係なく、誰だって何にでもなれるということ」と話し始める。「『おまえは何者でもない』と言われるのがひどくショックなのは本当によくわかるけど、僕にとってより苦痛でショックなのは『おまえは考え得る限り最悪の場所から来た』というもの。自分の一部でずっとついて回るものが、自分の運命なのか? でも、僕たちは選択することができるんだ。血よりも強いものがある。それは僕たちにとって、伝えるべき重要なことだった」
続3部作の悪役として登場したカイロ・レンがアナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーの孫であることが、レイがパルパティーンの孫であることを必然にしたのだという。
「この3部作(エピソード7~9)は“偉大な世代”に続く世代の物語。フォースにバランスをもたらすというアイデアは、選ばれし者・アナキン、そして旧3部作の核心だ。僕が気に入ったのは、フォースにバランスがもたらされても、それが永遠に続くわけではないということだった。すぐに永遠のものになるわけではい。もし僕たちが気を付けていないと、究極の悪は再び立ち上がる。僕たちはバランスを保つためにできることをやらなくてはいけないが、“偉大な世代”の後にくる世代はそれをどうやるのか? (レイとカイロ・レンという)二人のメインキャラクターは二人ともパルパティーンとスカイウォーカーという非常に重要なキャラクターの孫で、二つの家系がこの世代で出会うのは避けがたいことに感じられた」
本作を嫌う人も満足してくれる人も「みな正しい」と語るエイブラムス監督だが、「もし今から50年後か100年後にエピソード1から9までを通して観た人が、このストーリーがここにたどり着くのは必然だったと感じてもらえたらと願っている」と本音ものぞかせていた。(編集部・市川遥)
映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は公開中