孤独な男二人が結ばれる…『ソン・ランの響き』来年2月公開
悲しい過去を持つ孤独な二人の男の刹那的な出会いを描いた映画『ソン・ランの響き』が、来年2月に公開される。
ベトナムの伝統芸能・カイルオンを主題にした『ソン・ランの響き』は、80年代のサイゴン(現・ホーチミン市)を舞台に、一見対照的な二人の男性が運命的な出会いを果たす物語。借金取り立て屋の粗野なユンと、ベトナムの伝統歌舞劇・カイルオンの花形役者リン・フンは反発し合っていたが、次第に心を通わせ、孤独を埋めるように結ばれる。これまでにない感情を抱き始めた二人だったが、ユンが過去に犯したある出来事をきっかけに、悲劇的な結末へと関係が崩れていく。
映画初出演となるユン役のリエン・ビン・ファットは、粗暴な中に繊細さが見え隠れする男を演じ切り、第31回東京国際映画祭で若手俳優に贈られる東京ジェムストーン賞を受賞。アイドルグループ365dabandのメンバーとしてデビューしたアイザックがリン・フン役を務め、艶やかな歌と踊りで中性的な魅力を発揮している。
ベトナム映画協会最優秀作品賞など、これまで国内外で計37賞を受賞している本作でメガホンを取ったのは、これが長編映画監督デビューとなるレオン・レ。ポスタービジュアルや場面写真、特報映像も公開され、運命的に出会った美しい二人の微妙な距離感などが感じられる。2020年2月22日より新宿K’s cinemaほか全国順次公開。(編集部・小松芙未)