結木滉星、念願の青春ドラマに「100%出し切る」
佐野勇斗と飯豊まりえがダブル主演を務めるAbemaTVの最新オリジナルドラマ「僕だけが17歳の世界で」で、二人の幼なじみ役に抜てきされた俳優の結木滉星。戦隊ドラマ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」で子どもたちのハートをガッチリつかんだその一方で、「“THE青春もの"に出演するのが夢だった」と目を輝かせる結木が、本ドラマに懸ける思いとともに、俳優としての目標について熱く語った。
本ドラマは、幼なじみの主人公たちが、7年の時を超えて切ない恋心に揺れ動く王道ラブストーリー。結木が演じる伊織は、17歳で亡くなった親友・航太(佐野)と相思相愛だった芽衣(飯豊)に対して想いを寄せるが、なかなか気持ちを伝えられずにいる医大生。そんなある日、死んだはずの航太が17歳のまま、突然二人の前に現れる。航太も、伊織と同様“好き”というという気持ちを芽衣に伝えられず後悔の念を抱いていた。
■「自分に正直に生きる」ことを伝えたい
青春ドラマに出演することが「小学生のころからの夢だった」という結木。「ようやく念願が叶って本当にうれしかった。『プロポーズ大作戦』(2007/フジテレビ系)とか大好きで、何度も繰り返し観ていましたから」と喜びをあらわにする。さらに、本ドラマの脚本を読んで、すっかり魅了された結木は、「甘酸っぱくて心にグサッとくる作品ですね。大人になるに連れて素直な気持ちを伝えることが難しくなっていきますが、『自分に正直に生きる』ことの大切さを、このドラマを通して伝えたい」とアピールする。
また、伊織というキャラクターとは、“共通点”がほとんどないという結木。「彼はクールで、みんなが憧れる存在。だから、根本的に違うと思いますね。僕は憧れられないし、どちらかというと“おちゃらけ”タイプなので」とちょっぴり自虐。ただ、真逆の人間を演じること自体は、「役者冥利に尽きる」そうで、「伊織はキーパーソンになる重要な役柄。最初は隙のない完璧な男ですが、航太の影響で徐々にそのイメージが変わり、どんどん人間らしくなっていく。そこはぜひ観ていただきたいですね」と自信をのぞかせる。
ダブル主演の佐野と飯豊とも相性がよかったようだ。「佐野とは去年、舞台(「里見八犬伝」)で共演したばかりで、お互い気心も知れている。まりえちゃんもテレビで観たままの明るい子なので、すごくやりやすかったです。なにより、空き時間も二人が航太と芽衣のままでいてくれるので、伊織役に没頭できるところがよかった」と太鼓判を押す。
ロケ現場(長野県・諏訪湖付近)では、毎回3~4日滞在したそうだが、「空気はきれいだし、景色も素晴らしいところ。ただ、撮影が終わると毎晩、佐野が僕の部屋に入り浸っているのがちょっとね(笑)。(4歳年下なのに)僕のことを先輩だと思っていないみたいで、『台本見せて~』みたいなノリで来るわけですよ。ただ、俳優としてはすごくストイックで尊敬はしていますけどね」とぼやきながらも頼もしい後輩を称えた。
■後悔しないように現場はいつも全力投球
本ドラマでは、17歳のころの青春模様が描かれているが、結木自身、高校時代はどんな生活を送ってきたのか。「ひたすらサッカーに打ち込んでいましたね。男子校だったので、女の子と一緒に帰ったり、公園に行ったり、理想のデートはなかなかできませんでした。友だちとは、一緒に汗を流したり、遊びに行ったり、それなりに青春していたので、後悔は全くありません」と笑顔を見せる。
自分のやりたいことを見つけたら、つねに全力投球。「100%力を出し切ること」を信条としている結木の辞書に“後悔”という文字はない。それは俳優業でも同じこと。「細かいことを言えばキリがないし、過去の作品を思い返せば、『ああ、こうすればよかった』とか出てくるかも知れませんが、僕、思い返しませんから(笑)。だって、後悔したって何も取り返せないし、後悔しないで生きたほうが幸せじゃないですか」とキッパリ。
清々しいほどポジティブ思考の結木。今回、待望の青春ドラマに出演することができ、夢がまた一つ叶ったわけだが、これからの目標については、「先日、朗読劇(「バケノカワ~僕が君を守るから」)にトライさせていただきましたが、今年も映画やドラマ、舞台だけにとどまらず、新しいことにどんどんチャレンジしたい」と目を輝かせる。演じる役柄についても、「これまでどちらかというと真面目な役が多かったので、救いようのないクズとか、思いっきり真逆の人間を演じてみたいですね」と意欲を見せていた。(取材・文:坂田正樹)
AbemaTVオリジナルドラマ「僕だけが17歳の世界で」は2月20日よる11時よりAbemaSPECIALチャンネルで放送(全8話)