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2019年の映画興収が過去最高!『天気の子』などメガヒット受け

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左から迫本淳一(松竹株式会社・代表取締役社長)、島谷能成(東宝株式会社・代表取締役社長)、岡田裕介(東映株式会社・代表取締役グループ会長)、多田憲之(東映株式会社・代表取締役社長)、井上伸一郎(株式会社KADOKAWA・代表取締役 副社長執行役員)
左から迫本淳一(松竹株式会社・代表取締役社長)、島谷能成(東宝株式会社・代表取締役社長)、岡田裕介(東映株式会社・代表取締役グループ会長)、多田憲之(東映株式会社・代表取締役社長)、井上伸一郎(株式会社KADOKAWA・代表取締役 副社長執行役員)

 2019年の映画界の興行収入が2,611億8,000万円を記録し過去最高となったことが、28日にコートヤード・マリオット銀座東武ホテルで行われた一般社団法人日本映画製作者連盟の会見の場で明らかになった。

【画像】美しい…『天気の子』ビジュアル

 興収140億円を突破した『天気の子』をはじめ、『アラジン』『トイ・ストーリー4』『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』など、近年まれに見るヒット作の数々に恵まれた2019年の映画業界。

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 劇場には多くの観客が来場し、2016年の2,355億800万円を上回り最高興収となる2,611億8,000万円(前年比117.4%)を記録。動員も前年比115.2%となる1億9,491万人となり、動員2億人まであと一歩。ちなみに動員が1億9,000万人を超えたのは、1971年以来のこととなる。また、興行収入における邦画と洋画の構成比は、邦画が54.4%、洋画が45.6%。2008年から続く邦高洋低の傾向は今年も続いている。ちなみに映画の公開本数は1,278本(邦画689本、洋画589本)となり、ここ数年増加傾向となっている。

 この結果を受けて、映連の代表理事を務める東映の岡田裕介会長は「外国の作品も含め、各社で大きなヒットが出たのが一番大きな理由だろう。大勢のお客さまに映画館に来ていただいた。映画の歴史からすると、テレビの登場で映画が駄目になったが、シネコンが生まれてまた復活した。シネコンが普及して、優良な作品にお金を払ってもらえるように時代が変わってきた。そうした世代交代があったのではないか。今後は悲願の、2億人に観てもらえるように負けずに頑張りたい」とコメント。

 また常務理事を務める東宝の島谷能成代表取締役社長は、20代の観客が増加していることを指摘する。「インターネットのアンケートでも、20代の観客が昨年の16%から22%に増えている。思春期をシネコンと共に過ごした世代が社会に出て。スマホで予約をし、決算をするというライフスタイルを普通にやられている証拠ではないか。デジタル時代のプロモーションも当然研究しておりますし、その成果が出ているんじゃないかなと考えております」と分析した。

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 また、昨年は消費税の増税にともない、入場料金が1,900円になった劇場が相次いだ。過去最高興収を記録する中で、入場料金値上げに踏み切った理由について質問がおよぶと、島谷社長は「昨年は消費税の増税もありましたし、人件費のコストも上がっている。そうした全体のことを考えて26年ぶりに一般の料金を100円上げて、1,900円とさせていただきました。結果として昨年の平均単価は1,340円となった。ただしこれは入場料だけでなく、IMAXや4Dなどの付加価値のあるシートで単価を上げた部分もあると思う」と返答。さらに「今年は映画の作り手や売り手、サービスする人たちみんなが懸命に努力をしていい成績をあげることができた。ここで得られた利益は再投資にまわしたい。シネコンが隆盛になってから20年近く。今ではシートや絨毯が傷んできている劇場もある。そういったものを修復するために再投資をしないといけない。ぜひご理解をいただければ」と付け加えた。(取材・文:壬生智裕)

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