小島秀夫監督、英国アカデミー最高の栄誉に感謝!記念動画で明かした決意
人気ゲーム「メタルギア ソリッド」「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」などで知られるゲームクリエイターの小島秀夫監督が、英国アカデミー賞からフェローシップ賞を授与され、現地時間1日、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)の公式サイト上に、英文のインタビューと記念動画が公開された。
BAFTAが「最高の栄誉」に位置付けるフェローシップは、映画、ゲーム、テレビなどの映像メディアに多大な貢献をした人物に贈られる賞。日本人としては、2010年に受賞した「マリオ」「ゼルダの伝説」シリーズなどの生みの親・宮本茂に続く名誉となった。
英語のインタビュー内で小島監督は、自身を支えてくれた創作への思い、既に亡くなった両親について、「メタルギア」で得た世界的な人気についてなど、さまざまな問いに回答。いつか革新的な手法でホラーゲームに挑みたいなど、これからについても語っている。
記念動画には「デス・ストランディング」に出演した俳優のトロイ・ベイカーや、映画監督のエドガー・ライト、ティムール・ベクマンベトフ、パク・チャヌクなど、世界で活躍するクリエイターからのビデオメッセージを紹介。それぞれが、小島監督の功績とその才能をたたえた。
小島監督も日本語でメッセージを寄せ、受賞の喜びと共に「人の体の70%が水分であるように、映画は僕の大部分を作ってくれた大切なもの」と映画に感謝。そのうえで、ゲーム業界が市民権を得ていなかった時期を述懐。「ゲームは映画と並ぶ、または映画と融合すべきデジタルエンターテインメントに進化しつつあります。そして世界中には、こんな僕でも応援してくれている、多くのファンがいる。もしかしたら、自分がゲームを通して、誰かの役に立っているのではないか。そういうふうに思えることもあります。こんなに素晴らしいことはありません。それこそがゲーム作りをやめなかった理由でもあります」と語った。
「今日この賞をいただき、僕の決心はさらに固く、強くなりました。残りの人生、ものづくりとみなさんのためにささげていきたいと思います」と続けた小島監督は、父親と母親との思い出を振り返りながら「映画を愛した母親も父親も、おそらく喜んでくれていると思います。本当にありがとうございます」としめくくっている。
フェローシップ賞はこれまで、アルフレッド・ヒッチコック、スティーブン・スピルバーグ、フェデリコ・フェリーニ、スタンリー・キューブリック、マーティン・スコセッシ、リドリー・スコットなど、錚々たる面々が受賞。今回はルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディにも贈られた。(編集部・入倉功一)