『ムカデ人間』ハイター博士役ディーター・ラーザーさん死去
日本でもカルト的人気を誇るホラー『ムカデ人間』でヨーゼフ・ハイター博士を演じた、俳優のディーター・ラーザーさんが死去したと、SYFY WIRE ほか各メディアが報じた。78歳だった。
ディーターさんがハイター博士で出演『ムカデ人間』予告編【動画】
ディーターさんは、1942年ドイツ・キール生まれ。『カタリーナ・ブルームの失われた名誉』(1975)、『魔王』(1996)、『ビタースウィート』(2002)などの作品に出演し、俳優としてのキャリアを築く。その後、トム・シックス監督のカルトホラー『ムカデ人間』(2009)にヨーゼフ・ハイター博士役で出演。人間を口と肛門でつないだ“ムカデ人間”の創造にとりつかれたマッドサイエンティストを怪演し、強烈なインパクトを放った。ディーターさんは、シリーズ第3弾『ムカデ人間3』にも刑務所の所長ビル役として出演している。
同サイトによると、現地時間9日にディーターさんのFacebookが更新され、「ディーター・ラーザーが2020年2月29日に亡くなったことをお知らせ致します」とドイツ語と英語で発表があったという。ディーターさんの妻も、夫の死を同サイトに認めている。死因は明らかになっていない。
ディーターさんの死を受け、トム監督は「ディーターさんが亡くなったのは本当にショックです。ユニークな方で、素晴らしい役者でした。共にポップカルチャーを追求できたことを誇りに思います。もっと一緒に映画を作りたかったです。安らかに、友よ。あなたはスクリーンで永遠に生き続けるでしょう」とTwitterに追悼メッセージを投稿した。
また『ムカデ人間』でディーターさんと共演した日本人俳優・北村昭博さんも、10日にTwitterを更新。「『ムカデ人間』主役のディーター・ラーザーさんが亡くなりました。真のプロフェッショナリズムと素敵な狂気の持ち主であるディーターさんと奇妙な冒険に出かけた経験は僕の中でこれからもずっと輝き続けます。最高にハートが大きくて素敵なドイツ人の紳士でした。安らかにお眠りください。愛と共に」と故人を偲んだ。(編集部・倉本拓弥)