銃に狂わされ…日南響子『銃 2020』で主演!佐藤浩市、友近、村上虹郎ら出演
作家・中村文則のデビュー作で、2018年に武正晴監督で映画化された『銃』(主演:村上虹郎)の新たなオリジナル特別バージョンとなる映画『銃 2020』が完成し、年内に公開されることが決定した。日南響子が主人公の東子(トオコ)を演じ、共演には、佐藤浩市らが名を連ねる。
本作は、銃を拾ったことをきっかけに狂気に満ちていく青年を描いた『銃』の企画・製作を務めた奥山和由プロデューサーの着想によるもので、中村が原案そして初の脚本を担当。中村、奥山プロデューサーと武監督が再タッグを組む。
主人公・東子役の日南は、『銃』でトースト女を演じていたが、本作では、銃を拾い、その銃に翻弄される役に挑戦する。また、銃が引き寄せた縁により東子が出会う謎めいた男役を佐藤、東子を執拗に追い回すストーカー・富田役を加藤雅也、東子を毛嫌いして精神を病んでいる母・瑞穂役を友近、東子を破滅へと追いつめる刑事役を吹越満が担うほか、山中崇、宇野祥平、篠原ゆき子、内田慈が出演する。
なお、『銃』の主演を務めた村上が、西川トオルとして1シーンだけ登場。トオルを追い詰めた刑事役のリリー・フランキーも同じく刑事役として特別出演し、岡山天音、サヘル・ローズ、片山萌美、中村ゆうじなども出演する。
また、ポスタービジュアルも公開された。銃を手に恍惚とした表情をみせる東子を中心に、狂気に満ちた人物たちの不穏な表情が写し出されている。(編集部・梅山富美子)
コメント全文
■日南響子
東子役を演じました日南響子です。今回、8年ぶりに主演を務めさせていただき、新しい感覚と学ぶことが多くありました。東子はとても難しい役どころだったので、ワンシーンワンシーンが自分との戦いでした。そして私自身を成長させてくれた東子を演じられて嬉しく思っております。
■企画・製作 奥山和由
この映画、完全にいってしまってる。どこの誰かの日南響子を囲んで名優、佐藤浩市、吹越満、加藤雅也、彼らみんな狂気を帯びて振り切ったパワフル変態。そこに怪演の友近! さらにさらにリリーフランキーや村上虹郎までが意味不明にウロウロ。なんじゃこれ!! さすがのタランティーノも真っ青! 最後にこの昭和的な超ダサいポスターが決定打!
■原案・脚本 中村文則
原案と脚本に大きく関わりました。小説ではない、映画という表現方法を取った形での、僕の新作でもあります。尊敬する武監督や素晴らしい役者の方々の解釈やアイディアも合わさり、ものすごい映画となりました。公開をとても楽しみにしています。
■監督・脚本 武正晴
戦慄の 2020 年。この映画が公開できる幸せを感じます。中村文則さんの書き上げた恐るべきシナリオに、恐るべき俳優陣が集結してくれた。挑んでくれた俳優陣の仕事ぶりが誇らしく、深謝します。
■佐藤浩市
助監督の時から知っている武監督、石井隆監督の『GONIN』でした。その時のプロデューサーが今回の奥山和由さん。『銃 2020』には『GONIN』という作品と同じでジャンルでは括れない匂いがある。
■富田(加藤雅也)
親愛なる東子様
ついに君は僕の存在が気になりだしたようだ
この時を僕はずっと待っていた
この幸福の瞬間のために僕は存在する
そろそろ……
僕は君の前に姿を現すことにするよ
そして……
神である僕をこの苦しみから救い出すことで、君はすべてのことから解放される