ユースケ・サンタマリア、朝倉義景役で初の大河 「面を上げよ」のセリフに高揚感
大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合・毎週日曜20時~ほか)の戦国大名・朝倉義景役で大河ドラマ初出演を果たすユースケ・サンタマリアが、初登場の第十八回の放送を前に「光秀と初めて対面するシーンを初日に撮影しましたが、『面を上げよ』というセリフは、これまた謎の高揚感がありましたね」と心境を語った。
第十七回「長良川の対決」では斎藤道三(本木雅弘)が、家督を譲った直後に謀反を起こした嫡男・高政(伊藤英明)との戦いに敗れ、道三側についた明智光秀(長谷川博己)率いる明智家は高政軍に追われる身となり命からがら美濃を脱出。帰蝶(川口春奈)の取り計らいで隣国・越前(福井県)にたどりつく。ユースケ演じる義景は、光秀を渋々かくまう越前の領主という設定で、物語の舞台はこの十八回以降、美濃から越前に変わることとなる。
義景は、越前を支配する戦国大名。室町幕府からの名家で、一乗谷を中心に小京都ともいうべき美しく豊かな国・越前を思うがままに営んでいる。京とは距離を置いてつきあっているが、幕府と懇意な光秀を、いいように利用する。
ユースケは大河初出演とあって、「時代劇の経験が少ないので、所作などしっかりと身に付けなければと思い、監督に相談した」というが、監督からは「所作などは考えず、人物像も調べないで、いつものユースケさんでやってほしい」と言われたという。これを受けユースケは「その言葉を受け取って、ほとんど前知識を入れずに手探り状態で撮影に臨んでいます。監督からは『その迷っている感じが良い』と言われ、根拠のない自信がつきました(笑)」と安堵した様子。
また義景というキャラクターを「一癖も二癖もあるつかみどころのない戦国大名」と称し、「演じていく中でどんどん愛着が沸いています。光秀と初めて対面するシーンを初日に撮影しましたが、『面を上げよ』というセリフは、これまた謎の高揚感がありましたね(笑)。『麒麟がくる』の中では、朝倉義景を一番輝かせたいと勝手に思っています。是非お楽しみに!」と意気込みを語っている。
一方、制作統括・落合将は本木雅弘演じる斎藤道三の亡き後、光秀に大きくかかわってくる義景について以下のように語っている。「“本木道三”が見事に散って、ついに新たな戦国大名『ユースケさん朝倉』の登場です! 厳格だがけちだった前主君とはうってかわって……今回の大名はつかみどころなく、光秀を翻弄します。大河ドラマ初出演のユースケさんは、また現場でものらりくらりと我々を翻弄し、まさしく『麒麟版・朝倉義景』がそこにいるかのように我々を錯覚させてくれました。中盤、朝倉義景は光秀の運命に大きく関わり、最終的に光秀と信長の前に大きな敵としてたちはだかります。本格的な撮影はこれからですが、ユースケさんがどのように朝倉義景の人物像を育ててあげてくれるか、今から楽しみでなりません」
なお、同ドラマは6月7日放送の第21回をもって一時休止。再開時期について、NHKは収録再開の状況を見極めながら検討し、決まり次第告知する。(編集部・石井百合子)