群馬・シネマテークたかさき5月29日再開 オンラインショップ開設「一歩ずつ前進」
群馬県高崎市にあるミニシアター「シネマテークたかさき」が5月29日より営業を再開する。本映画館ではひっ迫する運営状況を乗り越えるために5月20日から初のオンラインショップを開設しており、Tシャツやアクセサリーなどのオリジナルグッズや、営業再開後に映画を1本鑑賞できる「応援チケット」を販売。再開に向けて「映画館存続へ向け、ご来館いただくお客様にご協力いただきながら、一歩ずつ進んで参りたいと思います」とメッセージを寄せた。
NPO法人たかさきコミュニティシネマが運営する「シネマテークたかさき」は、第34回高崎映画祭の会場の一つだったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため3月20日から予定していた全上映プログラムを中止。授賞式はインターネット中継で行われた。その後4月15日より臨時休館し、感染予防対策など準備が整った上での再開を目指していた。再開後は当面の間、短縮営業(10:30~19:30※毎週火曜日休館)とし、座席の間隔確保のため各回定員20名に制限。チケットは上映5日前より、オンライン予約または電話で予約可。
再開にあたって本映画館は「休館中は、励ましのお手紙や当館存続のための賛助会員へのご入会、全国のミニシアター救済プロジェクト『ミニシアター・エイド基金』へのご賛同いただき、みなさまからの応援やご支援が大きな力となりました。上映を続けることで、みなさまへお返しして参りたいと思っております」と支援者に感謝のメッセージ。
しかし、当面の間は座席数の30%を定員とすることから「元々ちいさな映画館の座席数がさらに少なくなります」と運営が厳しくなることが予想され、その事態を乗り切るためのアイデアとしてオンラインショップを開設。今後の展望を以下のように語っている。
「ここでは、当館スタッフデザインのオリジナルTシャツ、群馬で活躍されているアーティストkiritsuaikoさんとのコラボレーショングッズなど、映画館と街の人々との繋がりが感じられるオリジナルグッズを用意いたしました。また、映画館も苦境ならば、その売上を分配する映画配給会社も同じ状況となることから、『応援チケット』を販売開始いたしました。映画館で映画を上映するためには、世界から選りすぐりの映画を日本へ届けてくれる配給会社の存在が不可欠です。『応援チケット』は映画館、配給会社の支援を目的としています。映画館存続へ向け、ご来館いただくお客様にご協力いただきながら、一歩ずつ進んで参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」
なお、新型コロナウイルス感染予防対応策として、スタッフはマスク・手袋を着用。受付カウンターへの飛沫感染防止用シールド設置、群馬県興行場法に基づく常時換気、出入口ドアや階段の手すりなど共有部の消毒、つり銭の手渡し禁止、ロビーのベンチやパンフレット見本の設置休止、ひざ掛け貸し出し休止などを行う。また感染者が確認された際の対応のため全ての来場者に氏名・連絡先を確認するとし、来場時には公式サイトの注意事項確認を強く呼びかけている。注意事項は現状、下記の通り。
・館内およびご鑑賞中もマスクの着用を必ずお願いいたします。
・ご入館・退館時には必ず手指の消毒をお願いいたします。
・入場受付時には、足元の表示に沿って、間隔を空けてお並びください。
・当日ご来館前に検温をお願いします。検温されていない方は、非接触体温計にて測定させていただきます。37.5度以上ある方、また、体調に不安のある方は、ご来館をお断りいたします。
・群馬県のガイドラインに基づき、県外への移動自粛が解除されるまでは、群馬県外からのご来館、および県外の往来をされている方のご来館はお控えいただけますようお願いいたします。
5月29日より『最高の花婿 アンコール』『私の知らないわたしの素顔』『彼らは生きていた』『スピリッツ・オブ・ジ・エア デジタル・リマスター版』 が上映される。(編集部・石井百合子)