草なぎ剛がトランスジェンダー役に挑む新作、キャスト11名発表!
俳優・草なぎ剛がトランスジェンダーの主人公を演じる映画『ミッドナイトスワン』(秋公開予定)のキャスト11名が発表され、水川あさみ、田口トモロヲ、真飛聖らの出演が明らかになった。
本作は、新宿で生きるトランスジェンダーの主人公・凪沙(草なぎ)とバレエダンサーを夢見る少女・一果の姿を通して、凪沙の性の葛藤や母性の自覚などを描く物語。Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督」などの内田英治監督がメガホンを取り、脚本も執筆している。撮影は、昨年秋に都内・関東圏内を中心に行われた。
母親からネグレクトを受け、遠い親戚である凪沙の元にやってきた一果を演じるのは、本作で女優デビューを果たす服部樹咲(はっとりみさき)。オーディションで独特な存在感とバレエの才能を見いだされ、起用に至った。さらに、酒に飲まれ育児放棄とネグレクトに走ってしまった一果の母親・早織役で水川あさみ、凪沙が働くショーパブのママ・洋子役で田口トモロヲ、一果の類い希な才能を見いだし、愛情をもって育てようとするバレエ講師・ 実花役で真飛聖が名を連ねる。
また、凪沙が働くショーパブのメンバー役で田中俊介、吉村界人、真田怜臣が出演。真田は内田監督が脚本を執筆する際、トランスジェンダーという立場から実体験をもとにアドバイスを送った。さらに、一果の同級生でありバレエ教室のライバル・りんを上野鈴華、りんの母親を佐藤江梨子、りんの父親を平山祐介、凪沙の母親を根岸季衣が演じている。
主演の草なぎ、共演の服部、水川、田口、真飛のコメントは以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
草なぎ剛(凪沙役)
初めてトランスジェンダーの役を演じるという難しさもありましたが、魅力的な皆さんと共演させていただいたおかげで演技に集中し最後まで走りきることができました。キャストの皆さんと共にしたこの貴重な時間の全てが、ご覧になる方にも伝わると思いますので、楽しみにしていてください。
服部樹咲(桜田一果役)
お芝居をするのは初めてで、撮影の前は、緊張して眠れませんでした。台本を見るのも初めての経験で、最初は戸惑いましたが、昔からバレエの舞台で人前に出る事には慣れていたので、実際の撮影の現場は、そこまで緊張せず、すっと一果の役に入る事が出来ました。草なぎさんは、待ち時間から驚くほど凪沙という役に入られていて、大変刺激を受けました。「強くならんといけん」という草なぎさんの台詞から、一果が変わっていくのですが、とても大切なシーンとなりました。生きてきた中で、ネグレクトや、トランスジェンダーなど、自分にとって身近なものではなかったのですが、この映画の一果という役柄を通じて学べました。何かしら印象に残って、考えさせられる映画だと思うので一人でも多くの方に観て頂けたらと思います。
水川あさみ(桜田早織役)
草なぎさんが凪沙という人物をどう演じるのだろうということが凄く気になったのがきっかけで、この映画に参加したいと思いました。実際、現場に入ると、凪沙の溢れる母性と抜群の存在感にグっと心を持ってかれそうになりました。この脚本を読んで、人それぞれに自分が背負うべき人生というものがあり、どう受け入れて生きていくのか、どういう風に変わりたいと思うのか、何が正解かわからないですが、自分の人生というものは、苦しくても辛くても楽しくても、素晴らしいものだと思いました。受け入れて前進していく力を感じて欲しいです。
田口トモロヲ(洋子ママ役)
切ない気持ちを抱く物語です。草なぎさんとは、初めての共演ですが、現場に入った時には既に凪沙になられていて、とても集中されていたのが印象的です。このような題材が日本でも作られるようになったと時代を感じて欲しいですし、感じています。マイノリティーの話ですが、時代を超えた普遍性が描かれており、人間の感情や愛情を感じて頂けたらと思います。
真飛聖(片平実花役)
昔から草なぎさんのお芝居が好きで、想像するだけで切ないその物語に、自分が実花として存在できるのが、幸せな時間になるだろうと思いました。凪沙が抱える問題ー苦しみながらも女性になりたい、女性として生きていきたいという願いは、今の時代だからこそ、受け入れられるのかもしれません。一果と出会い共同生活が始まったことで生まれた、お互いの心の揺れや、距離の縮まり方が、見ていてはがゆかったです。繊細に描かれた美しい世界観の中で、凪沙と一果のすべてを受け止めてあげたくなりましたし、いろんな人物に感情移入して、心が忙しかったです。生きていく中で何かに悩んでいたら、ダメじゃないよ、いいんんだよ、とこの作品を通じて感じて頂けたら嬉しいです。