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デビュー20年、ますます充実期!長澤まさみの魅力あふれる映画8選

最新作『コンフィデンスマンJP プリンセス編』より
最新作『コンフィデンスマンJP プリンセス編』より - (C) 2020「コンフィデンスマンJP」製作委員会

 2000年に映画『クロスファイア』で女優デビュー以来、今年で20年を迎える長澤まさみ。圧倒的なビジュアルを持ちつつも、近年はコメディーから大胆な役柄などさまざまなキャラクターに挑み、高い評価を得ている。そんな彼女も6月3日には33歳の誕生日を迎え、さらなる活躍が期待されるが、キャリアと共に新たな魅力を見せる長澤のフィルモグラフィーを振り返ってみたい。(文・磯部正和)

長澤まさみ、ドレス7変化!【写真】

『ロボコン』(2003)

 ロボットの技術を競う学生たちのコンテスト“ロボットコンテスト”に青春を捧げる高専の学生たちを描いた物語。長澤は、課題で手抜きをしたため、担任の教師から落ちこぼれたちが集まる第2ロボット部に1か月入部させられてしまう里美を演じる。長澤にとって、初主演となる映画であり、彼女の瑞々しさが爆発している。なかでも、トラックの荷台に乗って合宿先に向かう際、赤ジャージで山口百恵の「夢先案内人」を歌うシーンに撃ち抜かれた人は多かったのではないだろうか。小栗旬伊藤淳史塚本高史と、いまでも映画界で活躍するメンバーたちの初々しい姿が見られるのも注目だ。

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『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004)

 大ベストセラーとなった片山恭一の同名小説を『GO』などの行定勲監督で映画化した本作。長澤は、主人公である朔太郎(大沢たかお)の高校時代の恋人・亜紀に扮している。劇中では、難病を抱えてしまった亜紀が、森山未來が演じている学生時代の朔太郎との切ない恋模様を展開している。当時、白血病の治療のため丸刈り頭になった亜紀を演じるため、長澤自身も実際に髪を剃り上げたことが話題になっていたが、それよりも本作で長澤のすごさを感じたのが、ウォークマンを使った“声の交換日記”の場面。瑞々しく訴えかけるような“声”は、長澤の女優としての資質を強く印象付けるものだった。

『タッチ』(2005)

 あだち充の傑作漫画を実写映画化。原作やアニメの熱狂的ファンも多く、ヒロインの浅倉南にも思い入れが強い読者は多数いるため、実写化の際は大きな賛否を呼んだ。実際26巻に渡る物語をおよそ2時間で表現することに、物足りなさを感じた原作ファンがいたことは事実だが、そんななか、浅倉南という存在を実写で臆することなく、非常に爽やかに演じた長澤は、それだけで称賛したくなるほど清々しい。鑑賞後は「長澤まさみじゃなければ浅倉南は演じられなかったのでは」と妙に納得してしまう説得力があった。

『曲がれ!スプーン』(2009)

 劇作家・上田誠の劇団ヨーロッパ企画の戯曲「冬のユリゲラー」を原作に、『踊る大捜査線』シリーズなどの本広克行監督が映画化したコメディー作品。長澤が演じたのは、超常現象バラエティー番組のADとして、本物のエスパーを探す日本全国の旅に出る桜井米(ヨネ)。主演は長澤なのだが、本作のメインとなるのは、ヨネちゃんを盛り上げようとするエスパーたち。そのため、ある意味で“主演”というより、芸達者な役者さんたちの芝居を受けるような立場で物語に存在する。これまでのようなヒロイン然とした作品ではないが、逆に長澤の受けの芝居を堪能できる作品と言って良いだろう。

『モテキ』(2011)

 テレビドラマで人気を博した作品の1年後を描いた劇場版。長澤は森山未來扮する主人公・幸世の憧れの存在となる雑誌編集者・松尾みゆきを演じる。ショートカットにショートパンツ、目尻を思いっきり下げた優しい笑顔で、セクシーさも満点という、これまでの清純派なイメージを大きく変えるような役柄で登場。しかもそんないでたちで昭和のオヤジギャグをぶち込んでくる振り切り度は、男性ファンのみならず女性からも高い支持を受けた。『世界の中心で、愛をさけぶ』とはまったく違うキャラクターでの森山との共演も感慨深いものがある。

『散歩する侵略者』(2017)

 劇作家・前川知大が主宰する劇団イキウメの人気舞台を『アカルイミライ』などの黒澤清監督が映画化。宇宙人が地球侵略のために、人の概念を奪っていくというSFストーリー。長澤は、数日間失踪したのち、まるで別人のようになって戻って来た夫・真治(松田龍平)の妻・鳴海に扮する。劇中では、すでに冷め切ってしまった夫婦関係のなか、常に不愉快な感じを醸し出していたが、そこから「愛とはなんぞや」というテーマに向き合うことで、鳴海の気持ちが変化していく姿を繊細に演じている。撮影時期はバラバラだろうが、ちょうど2016年~2017年に公開やオンエア、上演された作品は、大河ドラマ「真田丸」(きり役)、映画『銀魂』(志村妙役)、ミュージカル「キャバレー」(サリー・ボウルズ役)、そして本作など、色とりどりの長澤が堪能できる。

『キングダム』(2019)

 世界中でファンの多い原泰久のベストセラー漫画を、『GANTZ』などの佐藤信介監督で実写映画化した本作。漫画原作ということもあり、デフォルメされたキャラクターを俳優たちが実写で見事に演じたことでも話題になったが、なかでも山界の王・楊端和(ようたんわ)を演じた長澤の美しさと力強さは多くの称賛を得た。手足が長く、アクションシーンのカメラワークも素晴らしく、長澤のポテンシャルがより堪能できる作品。2016年公開の『アイアムアヒーロー』でも、華麗なアクションシーンを見せた長澤だが、本作ではさらに動きに磨きがかかっている。

『コンフィデンスマンJP』(2019)

 連続ドラマ、スペシャルドラマ、劇場版映画2本という人気シリーズになった本作。“お魚”と呼ぶ悪徳組織や人物をターゲットに信用詐欺を働く主人公・ダー子を演じる長澤。これまで数多くの映画やドラマ、舞台に出演している長澤だが、ここまでテンポよく、コミカルかつ、痛快な役柄はなかったのではないだろうか……というほどテンションが高い。奪い取った札束を部屋でばら撒くなど、やや下世話なトークや展開になりつつも、ダー子が決して下品にならないのは、長澤だからこそ。ここまでシリーズ化されていても、ダー子の素性がほぼ明かされていないことから、今後もさらにシリーズは続いていくことが想像される。最新作『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(公開延期)のダー子も楽しみだ。

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