佐藤玲×笠松将『ドンテンタウン』予告編!今泉力哉、never young beach巽啓伍がコメント
佐藤玲と笠松将がダブル主演を務めた映画『ドンテンタウン』(7月17日公開)の劇場予告編と新場面写真が公開された。あわせて『愛がなんだ』『his』などの今泉力哉監督、バンド never young beach の巽啓伍らが本作に寄せたコメントも発表された。
偶然の出会いを果たした男女のひと夏の物語を描く同作。曲作りがうまくいかないシンガーソングライターのソラ(佐藤)は、引っ越し先の新居の押し入れから大量のカセットテープを見つける。テープには贋作画家として日銭を稼ぐ青年トキオ(笠松)の心の声が吹き込まれていた。見ず知らずのトキオの想いに触れ、ソラの日常に「記憶」と「現実」が交錯していく。
予告編ではソラとトキオの日常が静かにゆっくりと映し出される。交わるはずのなかった二人。どこかずっと無気力でフワフワとしている描写が、帰宅したソラがトキオのほっぺに絵の具を見つけるシーンを際立たせている。映像の途中からは映画劇伴を担当したミュージシャンの菅原慎一による音楽が、二人の夏に爽やかさをくわえている。
初の長編映画となる新鋭・井上康平監督がメガホンを取り、『きみの鳥はうたえる』の山本亜依、『岬の兄妹』の松浦祐也らが共演。K’s cinema で開催された音楽と映画の祭典「MOOSIC LAB 2019」の長編部門で準グランプリを獲得した。今泉力哉監督、巽啓伍(never young beach)のコメント全文は以下の通り。(編集部・海江田宗)
<今泉力哉監督>
すごく好き。
かわいかったし、泣いちゃった。
どのぐらい好きかと言うとアフタートーク聞かずに映画の余韻に浸りたくて、すぐ劇場出ちゃったぐらいに。好き。
ずっと見ていたかったな。
テクニックの部分もすごいけど、テクニックじゃない登場人物の魅力にこんなにあふれた映画、ひさしぶりかも。
男女の差の描き方や揉め事の見せ方の温度。
すばらしかったな。
かわいかったな。
別れを感じさせる美しいカットで涙を流してしまったな。
映画ってこうやってつくればよかったんだよな。
忘れてた。
<巽啓伍(never young beach)>
“求められる自分”と“本来の自分”との乖離に悩むソラは晴れと雨のどちらにでも転じれる人として其処にいるように見えた。トキオとの邂逅によって変化していくシークエンスはどれも魅力的で、特にベランダで歯磨きをするとこなんてのは日常の美しい刹那を掬い上げていて、こちらの心のこそばゆいところを刺激してくる。見えない線をなぞるような彼女らの関係は実像なのか偶像なのかと観る人たちの視点を錯乱させるし、事実と虚構を往来するその様は何を信じるかを選択 させているようにも思う。けれども、僕には初めからその答えがどちらか一方だけでは無いという余白があるような気がした。曇天の時に晴れを願う人も雨を願う人もいるように。
映画『ドンテンタウン』は7月17日よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開