「半沢直樹」堺雅人、コロナ禍もぶつかり合う力強調
俳優の堺雅人が12日、7月19日21時から放送がスタートするTBS日曜劇場「半沢直樹」(初回25分拡大放送)新シーズンの制作発表配信会見に出席。登壇者の間にはアクリル板を設置し無観客と、万全の態勢での会見となったが、堺は「専門家のご指導のもと安全に気をつけながらの撮影ですが、(人間同士の)ぶつかり合う力を弱めることは考えていません」と「半沢直樹」ならではの濃いキャラクター同士のぶつかり合いを見どころにあげていた。会見には、上戸彩、及川光博、片岡愛之助、今田美桜、井川遥、尾上松也、市川猿之助、北大路欣也、香川照之も参加した。
本作は、池井戸潤の人気シリーズを原作にドラマ化した「半沢直樹」7年ぶりの続編。原作シリーズから「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」に基づき、前作の最終回でまさかの出向を命じられた大手銀行のバンカー・半沢(堺)が、出向先の東京セントラル証券で奮闘するさまが描かれる。
堺は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時撮影が中断したことを振り返ると「最初のシリーズと今回の間も中断と考えると、2回の中断を挟んでようやくみなさんに観ていただけるようになりました」としみじみ。「半沢にはまだ脈がある、力強く心臓が動いているんだと確信できました」と本作でもパワフルに悪に立ち向かうことをアピールした。
そんな半沢を家庭で支える妻・花を演じた上戸は司会者から「前作では、花のような奥さんが欲しいという声が多数あがっていた」と触れられると、少し照れ臭そうに「前作のときわたしは27歳で、髪の毛も茶色でギャルっぽい感じでした。でも監督から『銀行員の奥さんらしく見えない方がいいから、そのままでいい』と言われて挑戦してみようと思えたんです」と当時を振り返る。「監督からは『どうなってもいいからあなたのそばについて行くという奥さんはダメ。どうなろうとあなたが選んだ道なんだから、どーんと行ってきなさいという女性の方が、男性は楽になるもの』とアドバイスを受けて、真面目とおちゃらけの両方を取り入れながらお芝居をしていました。わたし自身も学んでいます」とアプローチを明かす。
そんな上戸が演じた花に対して、堺は「ジェスチャーも多く、すごく花ちゃんは生き生きしている」と満面の笑み。上戸は「今作も初日から堺さんがアドリブをいっぱい出してくださるんです」と明かす。堺も「アドリブは家でしか言えないですからね」とノリノリで撮影に臨んでいるようだ。
この日は無観客での制作発表だったが、ドラマ放送を待ちわびる働く女性200人がオンラインで参加。堺は登壇者の間に置かれたアクリル板をまじまじと見ると「これが新しい生活様式なんだなと思いました」と一言。撮影でも感染防止の対策が取られているというが「続編が始まり、多くの方々から『頑張れ!』と声をかけていただけています。こうした状況でお芝居ができる幸せを噛みしめながら、これからも頑張って撮影に臨みたいです」と力強く語っていた。(磯部正和)