本郷奏多、特殊メイクで挑む妖怪・天の邪鬼
俳優の本郷奏多が、7月17日より放送予定のNHK特集ドラマ「大江戸もののけ物語」で演じた妖怪“天の邪鬼”の特殊メイクで感じたことについて語った。
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気は弱いが心は優しい旗本の次男坊・新海一馬(岡田健史)と、一馬との交流を通じて自身の運命に立ち向かう妖怪“天の邪鬼”(本郷)。本ドラマはファンタジックな交流を通して、登場人物たちが成長していくさまを描き出す。荒俣宏の妖怪監修のもと、なじみの妖怪から新しい妖怪までが登場する、新しいスタイルの時代劇となっている。
“天の邪鬼”は、怪しげな土器から現れた妖怪だ。「“天の邪鬼”という名前だけ聞くと、なんとなくずる賢い、悪い妖怪なのかなと思ってしまいますが、今回、僕が演じた“天の邪鬼”は、その言葉の印象とは違って、結構頼もしい、かっこいいキャラクターに仕上がってるのかなと思います」と語る本郷。「すごく特殊な役ですが、今までいろんなことをやってきましたし、人間じゃない役もけっこう多かったりもするので、そんなに特別何か構えたことはなかったですかね。特に“天の邪鬼”に関しては見た目も人間に近いですし。難しい役に挑むぞという感じではなかった」
“天の邪鬼”のビジュアルは、特殊メイクで作りあげた。「僕がしていた特殊メイクは、土器の模様が入ったシールのようなものを顔の下半分にペタペタと貼り付けていくんです。それが毎朝、2時間くらいかかっていました。だから僕はみんなより早く入って、横になりながら、ペタペタ貼られていくんです(笑)」
それゆえ「朝も早いし、くすぐったいし、大変だな。毎日これは結構しんどいな」と思っていたというが、「上には上がいるというか。別室で、河童さんの青山美郷さんはもっともっとすごい特殊メイクをされていたんです。たぶん毎日4時間くらいやっていたと思います。水かきもあるし、口も顔全体を覆っている形なので、食事もできなかったでしょう。本当にすごいなと思いながら、僕はいつも河童さんから、ただただ勇気をもらっていました」と述懐。「それこそ毎日、河童さんとは、『特殊メイク大変ですね』とか、『頑張りましょうね』って言っていました」と笑いながら付け加えた。
彼自身は妖怪について「科学で解明できないものは信じないですが、物語としてはすごく好きなジャンル」と語る。「エンターテインメントでしか感じられないものだからこそ面白いんだと思います。とにかくいろんな妖怪が出てくるので、ビジュアルの作り込みなども楽しんで見ていただけるポイントかなと思います。それこそ妖怪の監修の荒俣さんも、特殊メイクチームも素晴らしい方々がたくさん入ってくださって。多くの準備期間をかけて作り上げていたりするので、完成度の高さを楽しんでいただけたら」と見どころを紹介した。
大河ドラマ「麒麟がくる」や「56年目の失恋」など、7月以降、本郷の出演ドラマが立て続けにNHKで放送される。「NHKさんの放送が重なって、すごくうれしいですね。おじいちゃん、おばあちゃんに胸を張って言えますね。褒めてくれるんです」と笑顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)
「大江戸もののけ物語」は7月17日20時よりBSプレミアムにて放送開始(毎週金曜 連続5回)