主題歌は東京事変！北村匠海×小松菜奈×吉沢亮『さくら』予告編で披露
北村匠海、小松菜奈、吉沢亮が3兄妹にふんする映画『さくら』の初日が11月13日に決定し、主題歌を東京事変が書き下ろしたことが6日、配給の松竹株式会社より発表された。併せて公開された予告編では、主題歌「青のID」が使用されている。
本作は、直木賞作家・西加奈子の同名小説を原作に基づく、5人家族と愛犬サクラの物語。長男の一（吉沢）を亡くし、次男・薫（北村）、末っ子の美貴（小松）らバラバラになった長谷川家が、大みそかに奇跡のような出来事に遭遇するさまが描かれる。母に寺島しのぶ、2年ぶりに家に帰ってくる父に永瀬正敏。『ストロベリーショートケイクス』『無伴奏』などの矢崎仁司監督がメガホンをとった。
予告編は、東京事変の主題歌「青のID」と、劇中曲を担当するアダム・ジョージのピアノの旋律に乗せて展開。幸福そのものだった5人家族が、長男ハジメの死をきっかけにバラバラになっていく様子が映し出され、妹の美貴が「ヒーロー」のような存在だったハジメへの思いを涙ながらに語るシーンも。本作が映画初出演となった欅坂46の小林由依演じるカオルが美貴に好意を伝えるシーンも収められている。
東京事変は、先ごろ浜辺美波＆横浜流星主演の日本テレビ系ドラマ「私たちはどうかしている」で主題歌「赤の同盟」を書き下ろすことが発表されたばかり。東京事変、矢崎監督のコメントは以下の通り。（編集部・石井百合子）
＜東京事変＞
この度は我々の大好きな人が書いた小説の映画化にあたり、
主題歌をご注文くださり、ほんとうにありがとうございます。
小松菜奈氏ら適切な配役をはじめ、終始大胆且つ繊細な傑作。
ハイティーン期間限定のあの、痛くて痒くて堪らないきぶんを
思い出し、久し振りに孤独に咽びながらしかし皆で力を合わせ
ながら、映画へ寄り添うべく精一杯努めました。子供と大人の
間の宙ぶらりんを自覚すればこそ振り絞りたいと焦り、未熟な
汗と涙を撒き散らす。お若いかたがたのそんなご様子を垣間見
るたび一緒に胸震わせてしまうのは、自分もその荒波を必死で
泳いだ者の内の一人だからだと改めて気付かされるのでした。
そして昨今、悪送球見舞われ続ける人類。各々何かと覚束ない
いまだからこそ本作を多くのかたがたと分かち合いたいです。
どんなときも愛を込めて。東京事変2020。
＜矢崎仁司監督＞
小説を映画にする時、一番大切にするのは読後感です。何度も泣いたし、いっぱい笑った、そして元気をもらったこの家族を描きたいと思った。素晴らしい俳優たちとサクラを演じた犬のチエちゃんとの奇跡的な出逢いで生まれた映画です。試写室ですすり泣く声を聞いたのも初めてですが、何より嬉しかったのは、涙より笑い声が起こったことです。「生」を描くには分母に「死」があり、「哀しみ」を描くには分母に「笑い」が必要です。きっと、この家族との出会いが、今の長いトンネルの先の一筋の光になってくれると信じています。最後に届けられた東京事変の主題歌『青のＩＤ』は、今だからこそ、世界に愛を叫ぶ、新しい喜劇の産声のように聞こえました。この家族に会いに来て欲しい。きっと元気になるから。