東京国際映画祭で深田晃司監督を特集!『淵に立つ』『東京人間喜劇』など上映
10月31日~11月9日に開催される第33回東京国際映画祭で、『淵に立つ』などで知られる深田晃司監督の特集が Japan Now 部門で実施されることが明らかになった。
2010年に『歓待』で東京国際映画祭の日本映画・ある視点部門作品賞を受賞。その後も『ほとりの朔子』などが国内外で高い評価を受け、『淵に立つ』では第69回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」審査員賞に輝いた深田監督。
今年は最新作『本気のしるし 《劇場版》』がカンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション2020に選出されるという快挙を成し遂げたほか、新型コロナウイルスの影響で経営危機に陥るミニシアターを救うためにプロジェクト「ミニシアター・エイド基金」を濱口竜介監督たちと立ち上げるなど、この一年の日本映画界を語るのに欠かせない存在となっている。そんな深田監督の魅力に迫るべく、今回の特集企画では最新作『本気のしるし 《劇場版》』のほか、『東京人間喜劇』『淵に立つ』『よこがお』などを上映する。
第33回東京国際映画祭は10月31日~11月9日に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催。Japan Now 部門は、現在の日本を代表する作品の数々を映画祭独自の視点でセレクションする部門で、これまでに原田眞人監督や岩井俊二監督、大林宣彦監督のほか、安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおいら女優4名、役所広司などの特集が組まれてきた。(編集部・吉田唯)
コメント全文
■深田晃司監督
2010年の東京国際映画祭への参加と受賞は自分が映画監督として歩んでいくのにとても大きな後押しとなり、映画祭が作家性を育む場所であることを実感する10年となりました。そのTIFFに2020年の節目に僭越ながらもお声がけ頂けたことは、次の10年に向けて新たなスタートを切らせて頂けた思いです。コロナ禍がまだまだ続き映画業界のみならず多くの業種が苦境にあるさなかですが、ぜひ心に風通しするためにも映画祭に足を運んで頂ければ幸いです。
■第33回東京国際映画祭「Japan Now」部門プログラミングアドバイザー・安藤紘平
深田晃司監督の描く物語の背景には、必ず現実の社会が色濃く反映する。彼の作品は現実に生きる私たちと世界との関係性をスクリーンと観客の関係性として表現する。先の見え難い今こそ、きちんと世界と地続きの映画に接するべき時だろう。