『ムーラン』ドニー・イェンは常にクリエイティブ!司令官役で感じた責任
ディズニー実写版『ムーラン』で主人公ムーランを鍛え上げるタン司令官を演じたドニー・イェンが、役者として本作で感じたという責任について語った。
“宇宙最強”の異名を持ち、アジア屈指のアクションスターとして活躍し続けるドニー。アニメーション版の『ムーラン』は娘と一緒に100回以上も鑑賞したそうで、「『ムーラン』のことをアクション映画として観たことは一度もないんだ。ファミリー映画として観ている。美しいストーリーで、中国の民話を基にした古典的な映画だよ」と作品を表現する。
本作でドニーが演じたタン司令官は、男と偽って軍隊に入ったムーランの類まれな才能を見出し、戦士として育てる人物。「ムーランのメンターで、先生のような人」とキャラクターを説明するドニーは、タン司令官を演じる際「キャラクターを新鮮なものにする可能性を見つける」という責任を感じていたという。
「役者としてあるキャラクターを演じる時には、いつも何かをクリエイトし、それから独自のものに変えないといけない。たとえタン司令官が、僕が過去に他の映画で何度も演じたことがあるキャラクターに似ていてもだ。このキャラクターを新鮮なものにする可能性を見つけるのは僕の責任だった。また、彼がどういう立場にいるのかを理解することもね」
どんな役にも常にクリエイティブな姿勢で臨むドニーは、役づくりの最初のステップとして、自分が演じるキャラクターを知ることから始めるという。それは『ムーラン』に限らず、自身の代表作『イップ・マン』シリーズでも徹底的に取り組んでいた。「12年前にイップ・マン役を引き受けた時、詠春拳のことを何も知らなかった。僕が1作目の『イップ・マン』をやった時、キャラクターが詠春拳のグランドマスターだということがわかったんだ。それから、他のどんな役も同じように研究したんだ」
ドニーはもちろん、主演のリウ・イーフェイ、皇帝役のジェット・リーなどマーシャルアーツを得意とするキャストが集結した本作。ドニーも、身体の動きが速すぎてスローモーションで撮り直すほどの見事なアクションを披露している。「マーシャルアーツは今や全ての映画に入っていると思う」というドニーは、「マーベル映画を見てごらん。マーシャルアーツをやらない人なんている? 中国人だけでなく、みんながやっているんだ。(マーシャルアーツは)文化だと思う。映画製作の世界で、それはポップカルチャーなんだ」と熱心に語った。(編集部・倉本拓弥)
映画『ムーラン』は9月4日より「Disney+(ディズニープラス)」会員、プレミアアクセスで独占公開 *追加支払いが必要です