ADVERTISEMENT

山本千尋、目標がどんどん増えていく 三谷作品で本格コメディー挑戦

コメディーに本格挑戦!注目女優の山本千尋
コメディーに本格挑戦!注目女優の山本千尋

 三谷幸喜が脚本・演出を務める Amazon Original ドラマシリーズ「誰かが、見ている」で、本格コメディーに初挑戦した山本千尋。これまで新世代アクション女優として注目を浴びてきた山本が、香取慎吾佐藤二朗といった強力な布陣が名を連ねるシチュエーションコメディーに挑んだ心境を語った。

三谷幸喜ワールドが全開!「誰かが、見ている」場面カット【画像】

 本作は、予想もしない失敗を繰り返す主人公・舎人真一(香取)と、書斎の壁に偶然発見した“穴”から真一の生活をのぞき見する隣人・粕谷次郎(佐藤)を中心に巻き起こるドタバタを描くシチュエーションコメディー。Amazonが企画から参加し、製作を手掛ける日本オリジナルドラマシリーズの第1弾となる。

ADVERTISEMENT

三谷幸喜からのマンツーマン指導

 今作では、真一の魅力に可能性を感じ、予想もしない計画を思いつく次郎の娘・粕谷あかねを演じる山本。「三谷さんの作品にまさか選んでもらえるとは思わなくて、本当に嬉しかったです。不安を感じる間もなく撮影で、とにかく必死に食らいついていきました。みなさんの何倍もがんばらないと! と気合いが入りました」と出演が決まった当時のことを振り返る。

誰かが、見ている
(C) 2020 Amazon Content Services LLC

 今回は、観客を前にノンストップで撮影を行うという方法を採用。山本も「普通の映像のお芝居の感覚とは全く違う」と感じたそうで、撮影前には三谷からマンツーマンで指導を受けた。「1週間に一度撮影があり、全体のリハーサルがある前日にみっちり4時間ほど、撮る回の台本を最後まで通しでリハーサルしました。三谷さんが香取さんや二朗さんの役どころを演じて、舞台上の動きを確認してセリフの聞き取りなどをしていただき、いくらお金を払っても受けられないワークショップのようでした」と贅沢な時間だったようだ。

ADVERTISEMENT

本格コメディーで学んだこと

 山本は3歳から武術太極拳を学び、多くの世界大会で優勝経験を持ち、世界ジュニア武術選手権大会で金メダルに二度輝いた経歴の持ち主。その後、女優へと舵を切り、映画『太秦ライムライト』などで華麗なアクションを武器にキャリアを重ねてきた。三谷からは「せっかく世界チャンピオンのスキルがあるのに、生かせない役でゴメンね」と冗談まじりに言われたそう。ところが、身体を動かしたほうが山本の緊張感が解けるのを察知した三谷は「普通の女の子だと思っていたら動くとキレキレというギャップがほしい。中国武術でなにかやってみて」と台本にない場面を追加したのだとか。「ありったけの武術ネタを披露しました」という切れ味鋭い動きは本物だ。

誰かが、見ている
(C) 2020 Amazon Content Services LLC

 父娘役での共演となった佐藤については「コメディーってアドリブが多いと思われがちですが、実は二朗さんは『ここではこういうアドリブ』と台本にメモがびっしり。その場の面白い空気から生まれるものだけではなく、アイデアの引き出しをたくさん持って臨むのが大事だと知りました」と大先輩の意外な素顔から多くを学んだ。そんな佐藤は山本の演技をフォローするアドリブも入れてくれるそうだが、「悪いのは三谷さんでなんです(笑)。小道具が本番でちょっと違うものに替えられていたり、イタズラを仕掛けたり。母親役の長野(里美)さんだけに演出を耳打ちして、本番で予想外の動きをさせて私と二朗さんを驚かせたりして」と三谷のお茶目な(?)演出術を明かす。

ADVERTISEMENT

 香取の演技にも触発されたようで「撮影中に客席で観たかったな! と何度も思うくらい。観客の方もどんなお芝居が始まるのか最初は緊張されるはずですが、香取さんが舞台に出たとたん、それが一瞬でなくなって、心を鷲掴みにしちゃうんです。お客さんの呼吸を捉えるんです。毎回香取さんのシーンから始まるので、いつも場の空気が温かくなる。香取さんなしには、成立しなかったと思います」とリスペクトを隠せない様子だった。

夢とともに、目標がどんどん増えていく

 完成した作品を観て「撮影時の空気感を思い出し、手に汗握るものがありました」と笑う山本。撮影中は約30分間、カメラを止めずに長回しで撮影しているため「真一の部屋がメインのときも、私たちは隣の部屋でサイレントの芝居を続けました。あまり目立たないように、三谷さんの世界観を壊さないように。それがあれほど本編に使われているとは! ちゃんと演技をしていてよかったなって思いました」と手応えを感じた様子。

誰かが、見ている

 以前、女優としての夢を「時代劇に出ること、そしてハリウッド映画に出ること」と語っていただけに、世界配信となるこのドラマは大きな一歩になりそうだ。これまでの夢とともに「それにプラスして、この作品を経験したことで『もっとコメディーのお芝居をしたい』とか『もっと三谷さんのお芝居に出られるようにがんばろう』と思うようになりました。夢というより目標が増え続けています。一つひとつクリアして近づけるようにしたいです」と前を見据える。

 武術で世界レベルの相手と戦ってきた身体能力と度胸、笑いのプロ中のプロとの仕事を成し遂げた今作での経験、そして誰もが好感を持つはずの前向きで素直な性格。女優・山本千尋という名前は、もっとずっと大きくなるはず、と確信した。(文・浅見祥子)

Amazon Original ドラマシリーズ「誰かが、見ている」(全8話)は Amazon Prime Video にて独占配信中

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT