名探偵ホームズの妹役!天才女優がエノーラ・ホームズに込めたメッセージ
大ヒットドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」への出演で、一躍スターダムに上り詰めた女優ミリー・ボビー・ブラウン(16)が、世界的な名探偵シャーロック・ホームズの妹を演じたNetflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』の配信がスタート。天才子役から名女優への道を歩むミリーが、プロデューサーも兼任した本作に込めたメッセージを語った。
名探偵シャーロックに妹がいたという設定の、作家ナンシー・スプリンガーによる小説シリーズを実写映画化した本作。1884年のイギリスを舞台に、16歳の誕生日に母親(ヘレナ・ボナム・カーター)が忽然と姿を消してしまった主人公エノーラ・ホームズ(ミリー)が、兄であるシャーロック(ヘンリー・カヴィル)とマイクロフト(サム・クラフリン)のもとを飛び出し、ロンドンで母親探しの冒険を繰り広げる。
主人公のエノーラは、読書と科学が大好きな、聡明で活発な女の子。現代より女性の生き方がかなり制限されていた当時のイギリスにあって、周囲から求められる女性像を一蹴するかのように生きる姿が印象的だ。
実姉のペイジ・ブラウンと共にプロデューサーも務めたミリーは、姉妹で「女性にパワーを与える映画」を目指したという。「まさに今、取り沙汰されている問題ですね。女性を取り上げた時代ものを作りたかったんです。今、(私たちが)いろいろなことができるようになったのは、過去があってこそだと思うから。実際に当時は何が起こっていたのか、そして、なぜ今、私たちがいろいろなことができるようになったのか。過去を描くことで、それを伝える作品でもあります」
さらに、ファッションアイコンとして若者から絶大な指示を集めるミリーにとって、同年代の女性たちを勇気付けることも大切だったという。「性別や年齢、経験に関係なく、自分のやりたいことをするうえで、平等の機会が与えられるべきだという思いを込めて作りました。人生において、何にも引き留められることはなく、自分のやりたいことができるんだというメッセージです」
映画は、わくわくする謎解きとサスペンスに、本格的なアクションも盛り込まれた痛快エンターテインメント。男装から美しいドレスまで、シーン毎に変化するミリーの衣装も見どころだが、ウエストを極端に締め付けるコルセットには、苦しめられた。「当時の女性は、本当に大変だったと思います。今ならスウェットを着ることもできるけど、当時は、美しく見せることが大切だから、コルセットを着けていた。現代において、女性を外見だけで見るべきではないと思います。今はコルセットを着けなくてよくなって、本当に良かったです」
現在はNetflixと複数のプロジェクトが進行中というミリー。小栗旬も出演する『ゴジラVSコング(仮)』の公開が控え、今後のプロデューサー業にも前向きという彼女は、エンターテインメントのあり方を一変させたコロナ禍を、冷静な目で見つめている。
「若者は(コロナ関連の)ニュースを怖いと感じるかもしれません。私の8歳の妹は、怖いからとニュースを見たがりません。でも、母は“見ていないからといって何も起こっていないわけではない”と言います。世の中で何が起こっているのかを学び、それを変えていくことを考えなくてはいけない。全ては自分たちの肩にかかっているんです。このウイルスを阻止するため、隔離してマスクを着用する。正常に戻りたいと思うなら、ルールに従って将来どうなるかを待つのみ、だと思います」という彼女は、日本のファンに向けて「映画を観て、将来に希望をもち、インスピレーションを感じてくれたら嬉しいです。エノーラや私が大切に感じていると同じように、教育の大切さを感じてください。今困難な状況のなかにあって、心を強くもって健康でいてください」と呼びかけた。(編集部・入倉功一)
Netflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』は独占配信中