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『佐々木、イン、マイマイン』河合優実に注目!

『佐々木、イン、マイマイン』の物語にさらなる深みを与えた河合優実
『佐々木、イン、マイマイン』の物語にさらなる深みを与えた河合優実 - (C)「佐々木、イン、マイマイン」

 藤原季節が主演を務めた映画『佐々木、イン、マイマイン』。俳優という夢を追いかけて状況したものの、うまくいかない日々を送る悠二(藤原)が学生時代の友人・佐々木(細川岳)のことを思い返す物語だ。大人になった佐々木が出会う女性・苗村を演じている河合優実が取材に応じ、本作への思い、役作りについて語った。

【動画】佐々木!佐々木!『佐々木、イン、マイマイン』予告編

 不思議な雰囲気をまとった苗村は、出演シーン以上に映画にとって重要なキャラクターだ。「私より変わってる人だと思います。苗村がする行動は、私は思いついてもできない気がします」と苗村について話しつつ、「ただ表面上のしゃべり方や姿をそんなに作り込んだわけではないので、画面に映っている苗村の雰囲気としては普段の私と遠くないかもしれないです」と紹介する。

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佐々木インマイマイン
(C)「佐々木、イン、マイマイン」

 物語の中盤、カラオケ中に印象的に出会う佐々木と苗村の関係性は物語にさらなる深みを与えた。「演じさせていただいた苗村はおそらく高校卒業後の佐々木と最も深く関わっていた人物ですが、佐々木と苗村が一緒に過ごした時間は多くは描かれていません。その上で苗村という役が物語の要としてしっかりと存在できるように、余白の時間にあったはずの2人の思い出を、岳さんと話し合ったりしながら考えました。そういった材料を書き連ねた『佐々木くん』というメモを見返すと今でも泣きそうになります」

 佐々木と苗村のカラオケ屋でのシーンは、観客からも反響が寄せられている。突然、衝動を抑えきれずに部屋に入ってきた佐々木に対して苗村は「え?」と返す。何気ないセリフだが、そこには内山拓也監督の演出と狙いがあった。取材に際して、河合が内山監督にそのシーンの撮影について聞いた。

佐々木インマイマイン
(C)「佐々木、イン、マイマイン」

 「内山監督は『〇〇と〇〇の間をあと何秒縮めて』と細かく指示を出すというより、その場面全体や俳優の中に流れているものを敏感に汲み取って一緒に考えながら演出してくださる方でした。そのシーンを監督と岳さんと三河さんとリハーサルをした時も、何度も試してみて少しづつ調整しながら空気ができていきました」

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 「内山さんに確認したところ、『あの部分は、演出という言い方は自分でも変な感じがするけど、見ず知らずの人が入ってきた時に、戸惑う感じのリアクションと、それでも拒絶しすぎないように、それは今後の多幸感がある朝や、2人の関係性の連なりもニュートラルに、シームレスになれるように、苗村なりの距離感で、反応する少しの間を作ろう、みたいなことは伝えたかなと思う』とのことでした」

佐々木インマイマイン
(C)「佐々木、イン、マイマイン」

 河合が観客に向けて「胸にせまるというより、胸ぐらを掴まれるような感じ。『佐々木、イン、マイマイン』はどんな既存の枠にもはまらない強い力を持った映画だと思います。この得体の知れないみなぎるエネルギーを、たくさんの人に感じてほしいです。ここにすごい映画があるから見て!!って叫びたいです。どうかよろしくお願いします」とメッセージを送る本作。映画のさらなるヒットと河合優実の今後の躍進に期待せずにはいられない。(編集部・海江田宗)

『佐々木、イン、マイマイン』は公開中

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