杉咲花、大阪へ通って方言を特訓!「おちょやん」制作統括も完成度を絶賛
杉咲花がヒロインを演じる連続テレビ小説「おちょやん」(NHK総合ほかにて11月30日より放送スタート)の第1週試写会が2日にNHK放送センターで行われ、制作統括を務める櫻井壮一が見どころを語った。
連続テレビ小説103作目となる「おちょやん」は、上方女優・浪花千栄子をモデルに、大家族のような劇団生活を経て自分らしい生き方と居場所を見つけていくヒロイン・竹井千代の姿を描く物語。千代役の杉咲のほか、トータス松本が父・竹井テルヲ、宮澤エマが千代の新しい母・竹井栗子、のちに千代と結婚する天海一平を成田凌が演じる。物語の始まりでは、大阪の南河内の貧しい家に生まれ、幼い頃に母親を亡くした千代が道頓堀の芝居小屋に奉公に出る姿が描かれる。
杉咲ふんする千代の幼少期を演じるのは、子役の毎田暖乃(まいだのの)。この日の試写会に登壇した櫻井は「毎田さんは500人のオーディションから選ばれたのですが、初めて見たときからこの子しかいないと思いました。撮影現場に入ると非常に素晴らしいお芝居をしてくれました。期待以上でした」と奮闘ぶりを称賛する。
ロケは浪花の出生地である富田林で行われたという。だが、撮影が始まってすぐに新型コロナウイルス感染拡大の影響から緊急事態宣言が出され、6月24日に再開するまで撮影は中断を余儀なくされた。櫻井は「2か月半休んでようやく再開。感染対策をしながら緊張感を持ちつつ撮影しました。子役の千代さん(毎田)の実年齢は9歳。2か月経つと、身体も大きくなっている感じがしました」と笑顔で振り返った。
また、杉咲は大阪に通って方言の勉強に励んだという。杉咲の大阪言葉について櫻井は「発音は完璧と言ってもいいくらい。方言指導の先生も入ってくれているのですが、非常に完璧な大阪言葉を使ってお芝居をしてくださった」と絶賛。第1週目は千代が幼少期を過ごした河内が舞台で河内弁がメインとなるが、その後に舞台は道頓堀に移動。「同じ大阪弁でも、言葉の違いが出てくる。そこはこだわって作った部分です」と語る。
最後に、櫻井は「おちょやんというタイトルは小さい女中さんという意味。貧しい家に生まれて、9歳から女中をして奉公しながら育った少女が女優になっていく姿を描きます。浪花さんは大阪の60代から70代くらいの方には馴染み深い女優さん。NHKとも縁深い女優さん。道頓堀はかつて芝居小屋がたくさんあり、日本のブロードウェイのような場所でした。そこで女優になった彼女なら、いろんなものを象徴できる存在になるのではと思います」と改めて紹介した。(取材・文:名鹿祥史)