寄川歌太＆木下渓のダンスも！Sano ibuki「紙飛行機」MV公開
32歳の若さで命を絶った歌人・萩原慎一郎さんの歌集に基づく映画『滑走路』（11月20日公開）から、シンガーソングライターの Sano ibuki による主題歌「紙飛行機」のミュージックビデオが公開された。
本作は、歌人・萩原慎一郎さんがいじめや非正規雇用を経験しながら、生きる希望を託した「歌集 滑走路」をモチーフにしたストーリー。切り絵作家の翠（水川あさみ）、若手官僚・鷹野（浅香航大）、中学二年生の学級委員長（寄川歌太）、それぞれ心の叫びを抱えて生きる3人の人生が、やがて交錯していくさまを追う。萩原さんは、あとがきを入稿した翌月に命を絶ち、本歌集がデビュー作にして遺作となった。
本作の主題歌を務める Sano ibuki は原作歌集を読み込んでおり、短歌と映画のオリジナルストーリーの両方からイメージを膨らませて楽曲を書き下ろした。ミュージックビデオを手がけたのは、本作のメガホンをとった大庭功睦。大庭監督にとって初のMV制作となり、Sanoとディスカッションを重ねたうえで、廃校となった中学校で撮影を敢行した。
MVのメインキャストには、幼馴染を助けたことをきっかけにいじめの標的となる学級委員長役の寄川歌太と、その同級生・天野を演じた木下渓を起用。映画本編とはまた異なるストーリーが展開され、クライマックスでは歌川と木下によるダンスシーンが展開する。
大庭監督、歌川、木下のコメントは下記の通り。（編集部・石井百合子）
＜大庭功睦監督＞
いち音楽ファンとして、「紙飛行機」という曲をすっかり好きになってしまった。このごろ、３歳の息子を保育園に送る時に共に口ずさんでいるのだが、ふと映画の情緒が胸を突いて、息子に気付かれぬようそっと涙を拭ったりしている。MVは、映画「滑走路」の別の世界線のような作品です。Sanoさんが何かを見詰める横顔を、うまく撮れたと自負しています。横顔の顎を流れる綺麗な線、是非ご覧あれ、その美しさ。
＜寄川歌太＞
「紙飛行機」は、映画『滑走路』の登場人物それぞれの切なさ、希望、愛情、思慕などたくさんの気持ちが詰まった曲だと感じました。
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僕自身 僕の夢よ
届けと謳う まるで馬鹿みたいに
なにも恐れないように
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という歌詞がスッと心の中に入ってきて演じていた時の僕、夢を追う僕そのままです。「紙飛行機」の中にはたくさんの人が抱くだろう思いがギッシリと優しく描かれていると思います。MVに関わらせていただけることになって、本当に嬉しく思いました。僕なりに「紙飛行機」への思いをダンスで精一杯表現しました。一部、自分で考えた振付もあるので注目して見て頂けると嬉しいです！
＜木下渓＞
初めて「紙飛行機」を聴いた時、歌がひとつの人生のように思えて涙が止まりませんでした。優しくて、でも強く壮大で希望に満ち溢れている歌で、自分が1つの紙飛行機となって空へ伸び伸びと飛んでいくような気持ちになれます。撮影では歌から感じた優しさを、ろうそくの火を寄川さんにそっと灯すような思いで表現しようと頑張りました。実際にお会いしたSanoさんは歌と同じように優しくて静かな情熱にあふれた印象でした。たくさんの人にこの曲が届きますように！