北川景子、昭和のスター女優に 『キネマの神様』で山田洋次監督作品に初出演
北川景子が、沢田研二&菅田将暉主演の映画『キネマの神様』(2021年全国公開)で初めて山田洋次監督作品に出演することが19日、明らかになった。北川が演じるのは、映画の黄金期に活躍した昭和のスター女優で、キャラクタービジュアルも公開。北川は山田組の現場を、「山田監督は私が小さい頃から巨匠として存在されていて、まさか監督の作品に参加させていただけるなんて最初は驚きでした。監督が現場で生み出す演出にはいつも説得力があり、撮影の空気が一気に変わっていく様は、非常に印象的でした」と振り返っている。
現在、刑事を演じる映画『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』が公開中、今後『約束のネバーランド』(12月18日公開)、『ファーストラヴ』(2021年2月11日公開)などの新作映画が立て続けに公開される北川。山田監督と初タッグを組んだ『キネマの神様』では、“映画の黄金時代”(1950~60年代)と言われた時代に活躍した女優・桂園子に。大女優としての華やかさと気品を兼ね備えながら、撮影所の誰からも慕われる役どころだ。
本作は、原田マハの同名小説が原作。ギャンブル漬けで借金にまみれ妻と娘にも見放されているゴウ役に、亡くなった志村けんさんの遺志を継ぐ沢田。助監督として撮影に明け暮れる若き日のゴウを菅田が演じ、“映画の神様”を信じ続けた男とその家族に起きる奇跡を描く。これまで発表されたキャストは永野芽郁、宮本信子、野田洋次郎、小林稔侍、寺島しのぶら。
北川は、撮影現場では「当時の撮影所時代を経験された山田監督に、銀幕女優ならではの立ち振る舞いや雰囲気をお伺いしました。当時のスタッフと女優は一日中撮影所で共に時間を過ごし、まるで家族のように親しい関係だったように、菅田さん演じるゴウちゃんとも『可愛い弟をからかうみたいな感じでやるといい』とよくご指導いただきました」という。
なお、園子のストールを頭に巻き付けたスタイルは「真知子巻き」と呼ばれるもの。大ヒットした映画をきっかけに、若い女性の間で大流行した。
北川、プロデューサーのコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
<北川景子>
私は、“映画の黄金時代”(1950~60年代)と言われた時代に活躍した、銀幕女優の桂園子という役を演じました。華やかですが非常に人懐こく、親しみやすいキャラクターの女優です。演じる上で、当時の撮影所時代を経験された山田監督に、銀幕女優ならではの立ち振る舞いや雰囲気をお伺いしました。当時のスタッフと女優は一日中撮影所で共に時間を過ごし、まるで家族のように親しい関係だったように、菅田さん演じるゴウちゃんとも「可愛い弟をからかうみたいな感じでやるといい」とよくご指導いただきました。山田監督は私が小さい頃から巨匠として存在されていて、まさか監督の作品に参加させていただけるなんて最初は驚きでした。監督が現場で生み出す演出にはいつも説得力があり、撮影の空気が一気に変わっていく様は、非常に印象的でした。
<プロデューサー>
1950~60年代、映画は娯楽の王様と呼ばれていました。この頃の日本映画は、最も活気に溢れていて、数々の名作、多くのスター女優が銀幕を彩り、世界中の映画ファンを魅了してきました。当時のスター女優というのは誰しもが憧れる存在でありながら、撮影所で共に働くスタッフたちにとっては家族のように愛される存在でありました。北川景子さんに演じて頂いたスター女優・桂園子は山田監督自身が撮影所に入って間もない助監督時代に触れあった名女優たちとの経験を基に作り上げられていきました。昭和の映画を彩った、類い稀な美貌を持ち、誰からも愛されるスター女優を今の時代で演じてくれるのは誰だろうかと山田監督と話し合いを重ね、今回、北川さんにお願いさせて頂くこととなりました。劇中、北川さんの瞳に向かって一気にクローズアップするシーンがあるのですが、山田監督も「このアップで魅力的にいられる女優は彼女しかいない」と太鼓判を押しておりました。北川さんは、銀幕におけるスター女優としての美しさを、見事に体現して下さいました。