『スター・ウォーズ』ダース・ベイダー俳優が死去 ジョージ・ルーカスらが追悼
映画『スター・ウォーズ』旧3部作でダース・ベイダー役を務めたイギリス人俳優デヴィッド・プラウズさんが現地時間28日、85歳で死去した。短い闘病後の出来事だったといい、デヴィッドさんの代理人は「彼が常にフォースと共にあらんことを!」「彼は多くのモンスターたちを演じたことで有名でしたが、わたし自身、そしてデヴィッドを知り、彼と働いた全ての人たちにとって、彼はヒーローでした」とBBCにコメントしている。
【画像】圧倒的な存在感!『スター・ウォーズ』でのデヴィッドさん
デヴィッドさんはイギリスのブリストル生まれ。ボディービルダーや重量挙げ選手として活躍した後、屈強な体格と198センチの長身を生かしてダース・ベイダー役を射止めた。しかし、ハリウッド映画の悪役には彼のイングランド西部地方のアクセントは合わないとして、セリフは米俳優ジェームズ・アール・ジョーンズによって吹き替えられている。デヴィッドさんはダース・ベイダー役だけでなくチューバッカ役のオーディションも受けていたが、「悪役の方が人々の記憶に残る」としてダース・ベイダー役を選んだとのこと。デヴィッドさんのフィジカルな存在感がダース・ベイダーを圧倒的な悪役としたことは疑いようがなく、彼は長年多くのファンに愛されてきた。
『スター・ウォーズ』シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスは、「デヴィッドさんは、ダース・ベイダーに必要不可欠だった身体性をこの役柄にもたらしました。彼が、ベイダーの強さに相応しい屈強な体格と動きの演技によって、ベイダーを大スクリーンにおける存在へと飛躍させたのです。デヴィッドさんは何にでも乗り気で、ベイダーが記憶に残る悲劇的な人物となったのは彼のおかげです。彼のご冥福をお祈りいたします」と声明を出した。
ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルは「デヴィッド・プラウズさんが死去したと聞いてとても悲しい。彼は優しい人で、ダース・ベイダーだけにとどまらない人物だった。俳優で、夫で、父親で、大英帝国勲章の受章者で、3度のイギリス重量挙げチャンピオンで、イギリスでは交通安全のキャラクターとしても知られた。ファンが彼を愛するのと同じだけ、彼もファンを愛していた」とツイートしている。
デヴィッドさんは『007/カジノ・ロワイヤル』(1967)のフランケンシュタインの怪物役で映画デビュー。『フランケンシュタインと地獄の怪物(モンスター)』(1974)などのハマー・フィルム作品でも怪物を演じている。『スター・ウォーズ』シリーズを題材にしたドキュメンタリー映画『ピープルvsジョージ・ルーカス』(2010)、『エルストリー1976 -新たなる希望が生まれた街-』(2015)、『I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー』(2015)などにも出演している。(編集部・市川遥)