シャイア・ラブーフ、性的暴行と執拗な虐待で訴えられる
度重なる逮捕劇や奇行で知られる俳優のシャイア・ラブーフ(『トランスフォーマー』シリーズなど)が、元恋人で英国人歌手のFKAツイッグスから性的暴行、執拗な虐待、精神的苦痛、重過失などで訴えられた。訴状はロサンゼルス郡上級裁判所に提出された。
2018年、ラブーフの半自伝的な映画『ハニーボーイ』の撮影中に交際を始めた二人。Varietyによると、FKAツイッグスは馬乗りになって首を絞められた状態で目覚めたり、永遠の愛を誓わないと車を追突させると脅されたり、意図的に性感染症を感染させられたりしたという。ラブーフは裸で寝ることや、寝る前に殺された女性たちのドキュメンタリーを見ることを強要するほか、装填したライフルをベッドサイドに置いておくため、立ち上がったら撃たれるんじゃないかという恐怖しかなかったとのこと。ラブーフは公共の場でも彼女を車に叩きつけたり怒鳴ったり、首を絞めようとしたりしたのだという。
スリラー映画『ザ・タックス・コレクター(原題) / The Tax Collector』の撮影中には実生活でもギャングに成り切り、ラブーフがロサンゼルスをドライブしては野良犬を撃ち殺していたことも明かされている。そのほか訴状には、ラブーフの元恋人でスタイリストのカロリン・フォーが受けた虐待の詳細も記載されている。
FKAツイッグスの弁護士は「シャイア・ラブーフは、バーネット氏(FKAツイッグスの本名)、フォー氏、そしてその他の人々を虐待してきました」と NBC News に声明を発表。「われわれはラブーフ氏が継続して心理的な治療を受けるという条件の下、内々にこの問題を解決しようと試みました。しかし彼は適切な助けを受けることに同意しなかったため、バーネット氏は他の人々が知らず知らずのうちに彼に虐待されるのを防ぐため、この訴訟を起こすことにしました」と訴訟に踏み切った理由を説明している。
FKAツイッグスは「わたしが精神的にも肉体的にも虐待されるような関係にあったことに、驚く人もいるかもしれません。それはわたしにとっても理解するのが困難なプロセスでした。まさか自分にこんなことが起こるとは思ってもみなかったのです。だからこそ、同じような境遇の人々のために声を上げることが大切だと思ったのです」とInstagramでコメントしている。
ラブーフは「主張の多くは事実ではない」としながらも、元恋人たちには自分たちの見解を公にする機会は持つべきだと感じているとのこと。「わたしのアルコール依存症や攻撃性については弁解のしようもありません。わたしは何年もの間、わたし自身、そして周囲の人々に対してとても攻撃的でした。わたしには身近な人々を傷つけてきた歴史があります。わたしはそのような歴史を恥じ、わたしが傷つけた人々には申し訳なく思っています。それしか言えません」と The New York Times に声明を出した。
FKAツイッグスの告発を受け、歌手のシーアも「わたしも病的なウソつきであるシャイアに心を傷つけられました。自分はシングルだとわたしをだまして、不倫をさせたのです。わたしは彼はとても病んでいると考えており、彼、そして彼の被害者たちに同情しています。ただ知っておいてください。もしあなたが自分自身を愛しているなら、安全にして、近づかないでください」とTwitterでラブーフについてコメントしている。(朝倉健人)