『ワンダーウーマン 1984』米版SASUKEに影響を受けたアクションシーン!
ガル・ガドット主演のDC映画『ワンダーウーマン 1984』でメガホンを取ったパティ・ジェンキンス監督が、本作のオープニングを飾るアクションシーンが受けた、日本発の人気テレビ番組の影響を告白した。
【動画】迫力のレース! 『ワンダーウーマン 1984』冒頭シーン
『ワンダーウーマン 1984』は、知性とパワーを兼ね備えた最強のヒーローが、人類滅亡の危機に立ち向かうアクション大作。ワンダーウーマンことダイアナ(ガル)は、外界から隔絶されたセミッシラ島で幼少期から戦士としての訓練を積み、前作で島に不時着した空軍パイロット、スティーヴと出会ったことをきっかけに故郷から旅立った。
熟練の戦士として成長したダイアナの活躍を描く本作だが、彼女の幼少期のエピソードとして、故郷の島を舞台にしたレースシーンが登場。予告編にも登場するこの場面では、島に暮らす屈強な戦士たちが、馬術や弓術を駆使して、陸・海・空をめぐるレースを繰り広げる。
戦士たちが己の肉体を頼りにさまざまな障害を突破していくさまはまるで、TBSの人気番組「SASUKE」のよう。実際にジェンキンス監督は、同作のアメリカ版「アメリカン・ニンジャ・ウォリアー」のファンだったという。「間違いなく、あのアクションシーンには『・ニンジャ・ウォリアー』の影響があります。私も大ファンの番組だし、実は、あの番組に出ているパフォーマーが、何人か映画に出演してくれているんです」
文字通り、本物のアクションが展開する迫力のシーンだが、ジェンキンス監督は当初、続編はダイアナの故郷を描かないつもりだったという。「最初はセミッシラのシーンは必要はないと考えていました。しかし、前作を観ていない方々に、ワンダーウーマンとはどういった存在なのかを伝える必要があると気がついたんです。そこで、原作にも登場するオリンピアのシーンを入れることにしました。以前からやってみたいとも思っていたので」
その結果、一見すると完璧な、ダイアナの抱える弱みをも見せることもできたという。「何でもできて完璧なダイアナにも、まだ学ぶべき大切なことがあるんだと、このシーンで描写することができました。それが映画を最後まで引っ張るテーマになるんです」
迫力のアクションに加え、現実社会を反映したかのような社会派メッセージ、ロマンス、複雑な人間ドラマが展開する本作。ジェンキンス監督が目指したのは、自身が観て育った80年代の名作映画だった。「あのころの映画には、アクション、恋愛、悲劇、ユーモアといったもの全てがありました。そういった作品にしたいと思って取り組むと、劇中のアクションもしっかりと描けるんです。アクションのためのシーンではなく、ストーリーのためのアクションをね。慎重に考えて、アクションも恋愛もユーモアもバランス良く描いた映画にしたかったんです」(編集部・入倉功一)
映画『ワンダーウーマン 1984』は全国公開中