吉沢亮、就寝前にラーメンとビール 主演映画で役づくりのため増量
俳優の吉沢亮が25日、都内で行われた映画『AWAKE』の公開初日舞台あいさつに登壇し、役づくりで太るための独特な肉体改造術を明かした。この日は、若葉竜也、落合モトキ、馬場ふみか、山田篤宏監督も来場した。
本作は、2015年に行われ物議を醸した棋士VSコンピュータの対局に着想を得て、山田監督が書き下ろしたオリジナルストーリー。天才に敗れて棋士になる夢を諦めた主人公・英一(吉沢)がAI将棋に新たな夢を見いだし、かつてのライバルと再戦を果たす。
吉沢は役づくりについて問われると、「将棋に人生を懸けてきた男なので、将棋の指し手や姿勢などにこだわりつつ、ちょっと体重を増やして、将棋以外何も持っていないんだな……という印象をつけようと外見も意識しました」と返答。
劇中、英一の大学の先輩を演じた落合は、「本当にキレイな顔をされていて、作品ではいい演技をされるなと思って……。普通にファンなんですけど」と吉沢に惚れ惚れしつつ、スタッフやキャストと撮影後に食事を終えてホテルに戻ったときの印象深いエピソードを披露。「(吉沢が)夜10時過ぎくらいに吸い込まれるようにインスタントラーメンの自販機の前に行ってポチッと押して『じゃぁ!』と帰っていったのを見た」という。
落合は「この人も人間なんだな、若いなと思った」と人気俳優のフツーの一面に安堵したようだったが、吉沢は「役づくりです。太らせたかったので」と釈明。さらに、「インスタントラーメンとビール2本を寝る30分前くらいに一気に体に流し込む生活をしていました。次の日の体調の悪さ、ハンパなかったです」と苦笑した。
そんな吉沢が作り上げたキャラクターに山田監督は感心しきり。特に、ラストシーンの表情は、山田監督も知られざる英一の感情を思い知ったと舌を巻く仕上がりになっている。吉沢は「プレッシャーをかけられたなと思って……。顔合わせのときから、(監督に)会うたびに『最後の表情は吉沢君にお任せします』と言われて、なんなんだ、この人は……と思っていた」と本音を吐露しつつ、「台本を読んだ時からこんな表情かな? というのがあったので、それをやって監督が喜んでくれたのでよかったです」と爽快な笑みを見せた。
そして、「この映画は今まで出させていただいた作品の中でもすごい好きな作品です」と明言すると、「将棋の世界は勝ち負けがハッキリしているし、それがすべてと思われがちだけど、それまでの積み重ねや挫折といったプロセスが大事で、これまでの努力した自分を褒めてあげたくなる映画だと思いました」と、住む世界は違えども誰もが共感できる作品であることをアピールしていた。(取材:錦怜那)