『エイリアン』プロデューサー、デヴィッド・ガイラーさん死去
映画『エイリアン』シリーズのプロデューサー、デヴィッド・ガイラーさんが、12月19日(現地時間)タイのバンコクの自宅でがんのため77歳で亡くなったと、ガイラーさんの広報担当者ジェフ・アンダーソンが発表した。
1943年に生まれたガイラーさんは、父親バーニー・ガイラーさんが脚本家を務めていたテレビシリーズ「ギャラント・メン」で脚本家としてデビューし、テレビシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」や「0022アンクルの女」などを執筆。1968年から映画でも脚本を書き始め、アラン・J・パクラ監督、ウォーレン・ベイティ主演の映画『パララックス・ビュー』、ジェーン・フォンダとジョージ・シーガルが共演した『おかしな泥棒ディック&ジェーン』なども手掛けた。
そして『ウォリアーズ』『48時間』のウォルター・ヒル監督とブランディワイン・プロダクションズを立ち上げ、1979年にSF映画の金字塔的な作品となった『エイリアン』をウォルター・ヒル、ゴードン・キャロルと共に製作。同作でガイラーさんは、脚本もダン・オバノンと共に執筆していたが、オバノンと争ったことから、オバノンだけが脚本家としてクレジットされることになった。その後、『エイリアン』シリーズ2~4、『プロメテウス』、『エイリアン:コヴェナント』の他に、『エイリアンVS. プレデター』、『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』にも製作者として関わっていた。
1986年にはトム・ハンクス主演の『マネー・ピット』で脚本・製作総指揮を担当。1989年からテレビに復帰し、テレビ映画『ミステリーズ・パーティ』、テレビ映画『ハリウッド・ナイトメア』シリーズでも製作総指揮を務めた。
彼の死について、長年の製作パートナーのウォルター・ヒルは「彼の(魅了されるような)性格のマジックを説明するのは難しい。面白くて、怒ったりするものの、非常に知識が豊富で、非常によく本を読んでいる。 彼と一緒に執筆とプロデュースをしてきたこと、そしてもっと重要なことは、50年近く彼と親密で深い友情を持ったことは私の特権だ」とコメントを残している。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)