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「銀魂」は切っても切り離せない存在 杉田智和、阪口大助、釘宮理恵が完結への思い明かす<インタビュー>

左から志村新八役の阪口大助、坂田銀時役の杉田智和、神楽役の釘宮理恵
左から志村新八役の阪口大助、坂田銀時役の杉田智和、神楽役の釘宮理恵 - (C) 空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

 「週刊少年ジャンプ」で連載された空知英秋の人気漫画を原作にしたアニメ「銀魂」で、2006年のテレビ放送開始時から主人公・坂田銀時の声優を務める杉田智和、志村新八役の阪口大助、神楽役の釘宮理恵が、映画『銀魂 THE FINAL』の公開を前に、その心境を明かした。

【動画】映画『銀魂 THE FINAL』予告編

 ついに原作の最後までアニメ化され、この映画で完結を迎える「銀魂」。杉田は「何度も終わりという表現をしてきたことで、もはや終わりを意識できなくなっています」と率直な思いを打ち明ける。「銀魂」というと「完結篇」や「最終章」と打ち出しながら、それが長期にわたったり、“その後”が続いたりしてきたことで、“終わる終わる詐欺”が代名詞にもなっている。杉田の言葉もそれを受けてのものだ。

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 「実感がないんです。どこでも『銀魂』の話題は出るし、自分にとって絶対に切っても切り離せない存在。(『銀魂』という作品にとって)終わらないことが終わりだとしたら、『NEVER END』となってしまい、ループしてしまうんですけど。その状態に入っても、なぜか笑い飛ばせる不思議な魅力があるなあと思います」と思いを巡らせる。「『あー死ぬかと思った』で帰ってこられて、『なんかすいません』と謝るうちに通っちゃうんです。それはすごいことで、“銀魂みたいな演出”とか、“銀魂ネタ”がもはや概念化していると感じます。それが培ってきた作品の魅力の一つの答えなのかもしれません」

映画『銀魂 THE FINAL』
(C) 空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

 これまでの「終わる」「終わる」も、もちろん次の展開は決まっていない段階でなされてきたため、キャスト・制作陣にとっては確かに終わりを迎えていた。杉田は放送が中断していた時期を振り返り、「監修の藤田陽一さんが『銀魂』の今後について、『マジで今のところ何の予定もない。だからいつ来てもいいように心を開けている』とおっしゃっていたのが忘れられません。僕自身もそうでした。『銀魂』は毎週金曜日の朝に録っていましたが、今でも金曜日の朝は早く目が覚めるんです。それはおそらくこの先も変わることはないだろうと思います」と語る。

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 阪口は「『銀魂』は幸せな作品」と続け、「リタイアに追い込まれる作品もありますから、最後まで描き切れたというのはとても幸せだし、応援してくれた人、制作スタッフ・キャストを全部含めて色々なものが良い形でここまで運んで来てくれたんだろうな。どこかが欠けても間違いなくこんなエンディングを迎えることはできなかったと思うので、本当に幸せな作品だと思います。そこに関わることができて良かったなと思います」と思いを込める。

 釘宮もそれに大きくうなずくと、「何度も本気で『もう次はない』と言われてきましたが、さすがに初めて言われた時は『あー、終わっちゃうのか』と思いました。それからまた『今回は本当に終わります』と、私たち自身もファンの方たちよりも前段階で毎回騙されてきました。その都度乗り越えて最後まで完走できたのは、ひとえに応援してくださる方のものすごい熱量のおかげだと思います」と感謝の思いを繰り返す。

映画『銀魂 THE FINAL』
(C) 空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

 約15年という長い間、愛されてきたアニメ「銀魂」シリーズ。終わりを迎えたことに、寂しさを覚える人もいるかもしれない。そのことに話題が及ぶと、杉田は慎重に言葉を選びながら「思い出補正というものがありますよね」と切り出した。「僕、昔は卒業アルバムって何のためにあるのか理解できなかったんです。写真を撮ることに価値を見出せない人生だったので。それが20年、30年近く経って引き出しから出てきた時のおかしさと言ったらないんです。なんだこりゃって。あれ、これ高校の時の写真だ。この変なTシャツ覚えてるって……この年になってその感覚がわかったんです。なので、終わってしまうことへの寂しさはあるんですけど、その感情ごと、これから年数が経てば経つほど面白くなっていきます。面白いって色々な捉え方があるとは思いますが、それは間違いなく訪れる未来なので、悲観はしないでほしいなと思います」

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 一方、「僕はロスっ子なんですよ」という阪口。「好きな漫画や好きな小説、最終巻が読めない人間なんです。だけどそんな自分のことは置いておいて観てほしいです(笑)。ただ『銀魂』が15年かけて描いてきたものは日常。今回もその日常を取り戻しに行くという話。大きな敵を倒してやったー! というのではなく、日常は続いていくもの。なので、日常を楽しんでいただければと思います。僕みたいな人もいると思いますが、観てもらえれば“続いていくもの”も感じられるんじゃないでしょうか」

 そして釘宮は「いよいよ最後のアニメ化ということで、もちろん寂しいと思ってくださる方も本当にたくさんいらっしゃると思いますが、今までずっとかもしれないし、時々かもしれませんが『銀魂』という作品に触れてきてくださっている方であれば、ぜひ観てほしいと思える映画に仕上がっています」と胸を張る。「日常が続いていくと思えることって、1つの希望だと私は思います。終わりが辛いという方は1話からアニメを見直して『銀魂』の世界にひたっていただける。それくらい自分の人生と一緒に歩いていける作品なのではないかと思います」と大切そうに語っていた。(編集部・小山美咲)

映画『銀魂 THE FINAL』は1月8日公開

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