菅田将暉主演で『CUBE』リメイク 謎の立方体で男女6人がサバイバル
1997年のカナダのサスペンス映画を菅田将暉主演でリメイクする『CUBE』が、10月22日より公開されることが2日、明らかになった。謎の立方体=CUBEに閉じ込められた男女6人の脱出劇を描くストーリーで、共演に杏、岡田将生、田代輝、斎藤工、吉田鋼太郎。オリジナル版の監督を務めたヴィンチェンゾ・ナタリ公認のリメイクとなり、クリエイティブ協力にも名を連ねている。特報には、男女6人が死のトラップが張り巡らされた無数の空間でサバイバルを繰り広げるさまが収められている。
オリジナル版は1998年に日本でも公開され、カルト的な人気を博した同名映画。死のトラップが仕掛けられた無数の立方体で構成された巨大迷宮を舞台に、男女6人の命がけのサバイバル、閉塞された空間での壮絶な人間模様を描き、続編も制作された。
リメイク版に登場するのは、エンジニア(菅田)、団体職員(杏)、フリーター(岡田)、中学生(田代)、整備士(斎藤)、会社役員(吉田)ら世代もバラバラで何の接点もない6人。それがどこなのか、閉じ込められた理由もわからないままCUBEからの脱出を試みる彼らを、熱感知式レーザー、ワイヤースライサーや火炎噴射など殺人的なトラップが次々と襲い、極限状況下で徐々に本性があらわになっていく。撮影は昨年の10月から11月にかけて都内で行われ、謎の立方体CUBEの1セット、メイン出演者は6人のみ。全員同じ囚人服のような衣装で行われた。
本作の企画意図を、製作陣は以下のように語っている。「シンプルな設定から生まれる極上のサスペンスと究極の人間ドラマ。カナダ発のスリリングな『CUBE』の世界観と精神を忠実に守りながら、それを様々な苦難を乗り越えてきた日本人に反映させたらどうなるだろうか? それが企画の原点でした。『自分』がさらけ出される空間で、どんなぶつかり合いと気づきが生まれるのか、日本でこの『人間』と『人間性』のサバイバル・ストーリーをリメイクする意味を模索しながら、作品を作り上げています。登場人物たちと共に『CUBE』に思いきり翻弄される映像体験を是非ご期待ください」
監督は、映画『MANRIKI』などの清水康彦。脚本を、ドラマ「おっさんずラブ」シリーズや「私の家政婦ナギサさん」などの徳尾浩司、音楽を、映画『キングダム』やNetflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」などのやまだ豊が担当する。
菅田、杏、岡田、田代、斎藤、吉田のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
菅田将暉(後藤裕一/ごとう・ゆういち役)
この場所がなんなのか。自分は、何者なのか。立ちはだかる理不尽を前に何の為に生きるのか。こんなにしんどいのに何故生きるのか。何が、怖いのか。僕らは何と戦っているのか。もっと楽な道はないのか。そこで笑っている君は幸せなのか。撮影しながらも頭の中には疑問だらけでした。映画というよりは演劇的空間の中で、共に過ごした演者のみなさんとは奇妙な連帯感がいつしか芽生えていました。こんな映画です、とカテゴライズするのはとても難しいです。実験的なエンターテインメントを楽しんでもらえたら何よりです。
杏(甲斐麻子/かい・あさこ役)
あの名作に参加できるのだ! ととても嬉しく思いました。CUBEのスタジオセットを目にしたときに、感動したと共に、これは大変だ、とも思いました。一つの空間の中で作り上げることはとても大きな挑戦になりました。現場に参加していても、完成はどうなるのか実際には見られていません。閉じ込められた数人の男女がどのように立ち向かっていくのか、それぞれのドラマを見ていただければと思います。
岡田将生(越智真司/おち・しんじ役)
ほんとに楽しかったです。こんな素敵な方々と一緒に映画を作れて幸せでした。CUBEの空間は異様で、あのセットも僕たち同様にキャストでした。色々な想像をさせてくれてお芝居の手助けをたくさんいただきました。クランクアップをした時は本当に脱出した感覚でしたし、この映画を見てくれる方も映画館から脱出する感覚で見てもらえる作品なのではと思います。
田代輝(宇野千陽/うの・ちはる役)
演が決定した時は、喜びと同時に不安もありましたが、監督をはじめ、大先輩の共演者の方々、スタッフの皆様に支えられて、なんとか撮影を終えることができました。すべてが衝撃的な内容になっていると思うので、僕自身公開が楽しみです!
斎藤工(井手寛/いで・ひろし役)
20年以上前に劇場(CUBE)で喰らったカナダ映画ヴィンチェンゾ・ナタリの『CUBE』と言う衝撃そこから今日まで様々な展開がなされて来た『CUBE』と言う映画的ソースコロナ禍の中、世界中が家と言う"CUBE"にステイホーム、巣ごもりを余儀なくされた今こそそして清水康彦監督の手によってこの『CUBE』の正体、核心に迫れる作品になるのではないかと必然を感じています。
吉田鋼太郎【安東和正/あんどう・かずまさ役】
先ず、才能に溢れた5人の共演者の方々とご一緒できた事が何よりの幸せであり刺激でした。しかも逃げ場の無い密室での長時間の緊張感漲る駆け引きは、これまでの俳優人生に於いても初めての経験であり、得難い体験をさせて貰いました。共演者の方々、監督始め全てのスタッフに感謝したいです。さて、あの密室で、あの閉塞感の中で繰り広げられた僕達の演技がスクリーンの上にどのように映し出されるのか、本当に楽しみです。観客の皆さんと一緒にワクワクしながら上映を待ちたいと思います。