ヴィゴ・モーテンセン、ウルヴァリン役を断った理由
映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどのヴィゴ・モーテンセンが、かつて『X-MEN』シリーズのウルヴァリン役を断った理由を、ポッドキャスト番組 Happy Sad Confused 内で明かした。
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2000年に公開された『X-メン』のウルヴァリン役のオファーを受け、当時、ブライアン・シンガー監督と話し合いをもったというヴィゴ。彼が辞退したウルヴァリン役はそれからヒュー・ジャックマンが務めることになり、『LOGAN/ローガン』(2017)で降板するまで、17年にわたり人々から愛されるキャラクターとなった。
番組MCから、ヒューの成功を見てウルヴァリン役を断ったことを後悔することはないかと尋ねられたヴィゴは、「全くないよ。彼は素晴らしくよくやった。どちらにしても、彼が成し遂げた以上のことができる者はいなかっただろう」と前置きしたうえで、「あのころは、エンドレスに続く映画で同じ役を演じることが、気にかかっていたんだ」と明かした。
さらに、ヴィゴが役を断るきっかけになったのが、彼がコミックの“百科事典”と呼ぶ息子のヘンリーを、シンガー監督とのミーティングに連れて行ったことだったという。「不安を感じていたんだ。ほかにもいくつかあって……彼ら(製作陣)もそうした不安を取り除いてくれたんだけど、シンガー監督との会合に、幸運のお守りのつもりでヘンリーを連れて行った。何かしら学べるだろうと思って、台本を読ませていたしね。そうしたら、“ここは違う、これはこうじゃない”と言い出した」と、ミーティングでヘンリーが、コミックと脚本の相違点を指摘し出したのだという。
シンガー監督からウルヴァリンを知っているか尋ねられたヘンリーは「うん、でも彼はこんな見た目じゃない」と返答。そこから会合は、シンガー監督が、なぜ特定の設定を変更したのかを説明する時間になったという。「シンガーはフレンドリーで、すごくナイスな会合になった」というヴィゴだが、帰り道でヘンリーに「監督は僕が伝えた部分を少しでも変更するかな?」と聞かれた際に「変更しないだろうね。どちらにしてもこの役を受けるつもりはないよ。何年にもわたって演じられる役だとは思えないんだ」と答え、ウルヴァリン役を辞退したという。
そう語ったヴィゴだが、『X-メン』の翌年から公開された、ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』三部作で、数年にわたってメインキャラクターのアラゴルンを演じることに。本人も「それから何年かしたら、数年にわたって『ロード・オブ・ザ・リング』をやることになるわけだから、わからないものだよね」と苦笑している。(編集部・入倉功一)