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園子温監督の新作『エッシャー通りの赤いポスト』公開決定!俳優の卵たちとインディーズ映画制作

『エッシャー通りの赤いポスト』より
『エッシャー通りの赤いポスト』より - (C)2021「エッシャー通りの赤いポスト」製作委員会

 『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』などの園子温監督の新作『エッシャー通りの赤いポスト』が、今秋より公開されることが23日、明らかになった。赤いポストを起点に展開していくオリジナルストーリーで、園監督が脚本・編集・音楽を兼任。撮影は2019年8月。同年2月、園監督が心筋梗塞により緊急搬送され、退院後に行われた。キャストに藤丸千黒河内りくモーガン茉愛羅山岡竜弘上地由真縄田カノン鈴木ふみ奈らフレッシュな顔ぶれのほか、藤田朋子田口主将、園組常連の吹越満渡辺哲諏訪太朗ら。

【写真】ニコラス・ケイジ主演×園子温監督『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』場面写真

 本作は、ニコラス・ケイジを主演に迎えたハリウッドデビュー作『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の公開も控える園監督によるインディーズ映画。カリスマ映画監督の新作のオーディションに有名無名の女優たちが集結するなか、エグゼクティブプロデューサーの無理な要望に苦悩し、シナリオ執筆も進まない監督の前に、かつての恋人が現れる……というストーリー。女優たちの面々は、興味本位で応募してきた者、亡くなった夫の意思を継ぎ女優を目指す者、「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、やらせの有名女優、殺気立った訳ありの女性など個性豊かなキャラクターとなっている。

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 園監督は制作の経緯について「ワークショップをやる事を決意して、生徒たちを実践的に教えるためには映画を作るしかない、と思い立ち、あれよあれよと言う間に、怒涛の如く始まった。まるで22歳の時にはじめて作った8ミリフィルムの自主映画みたいに情熱だけで作り上げた」と説明。「あの頃の無心になって追いかけていた映画の神様、映画作りに燃えるマグマみたいな魂を抱えて、もう一度、原点回帰して、邪心ゼロで作っちまった童心映画! 病みつきだぜ! また、やりたい! また、作りたい!」と撮影を振り返っている。

 本作はこれまでメキシコ、オーストラリア、チリ、アルゼンチン、スイス、カナダなど世界6か国の映画祭で上映。2020年10月に開催された第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では観客賞を受賞し、今後もベルリン批評家週間を含む4つの映画祭で上映が決まっている。

 企画の松枝佳紀、ベルリン批評家週間アートディレクター、デニス・フッターのコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)

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映画『エッシャー通りの赤いポスト』は今秋、ユーロスペースほかにて全国順次公開

企画:松枝佳紀(アクターズ・ヴィジョン)
 まだ無名の俳優たちを映画の中で活躍させることができたら、どんなに素晴らしいだろう。本作はその願いを叶えてくれました。これは園監督にしか作ることのできない映画です。

ベルリン批評家週間アートディレクター:デニス・フッター
 今回、選考委員会は園子温監督の遊び心とアイロニーに興奮しました。監督としての長いキャリアを経て、このような根源的に繊細な作品を生み出す彼の能力には目を見張ります。『エッシャー通りの赤いポスト』は、今日の日本のインディペンデント映画の”製作の今”を鋭く正確に表現し、映画製作の将来について多くの疑問を投げかけています。

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