黒島結菜、朝ドラヒロインに!沖縄生まれのヒロイン描く「ちむどんどん」
女優の黒島結菜が、2022年度前期のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」でヒロイン役を務めることが発表された。沖縄で生まれ育つヒロインを、沖縄出身の黒島が演じる。
2022年は、沖縄本土復帰50年となる年。本作は、復帰前の沖縄本島北部・やんばる地方のひなびた村の農家に生まれ育つ比嘉暢子(ひが・のぶこ)がヒロイン。四人兄妹の次女で、兄、姉、妹がいる暢子は、小学生の頃に父を亡くし、働く母を支えるために一家の料理担当に。食べること、おいしいものをこよなく愛し、一度だけ食べた西洋料理のきらびやかな魅力にとりつかれ、やがて料理人を目指して東京へと旅立っていく。「マッサン」などで知られる羽原大介の脚本によるオリジナル作品となる。
黒島は、「NHK PR」のサイト内の動画で「朝ドラは3本目になりますが、まさか自分がヒロインを演じることになるとは思ってもみなかったので、信じられない気持ちです。でも、いつか自分も、という気持ちも心のどこかにあったのは本当です」と心境を明かし、「料理を通してヒロインの暢子がどう成長していくのかこれから楽しみです」とコメントを寄せている。
2021年秋ごろクランクイン予定で、語りはジョン・カビラが担当。放送は2022年春を予定している。
なお、2021年度前期連続テレビ小説「おかえりモネ」(5月17日スタート)は、清原果耶がヒロイン、2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」は、上白石萌音、深津絵里、川栄李奈の3人がヒロインを担うことが決定している。(編集部・梅山富美子)
コメント全文
■作者:羽原大介
前回(「マッサン」)が北海道、今回が沖縄、日本最北端と最南端の朝ドラを担当させていただくことになりました。前回はウイスキー、今回は沖縄料理です。沖縄の「復帰50年」と言われた時は身構えたけど、1972年前後の沖縄を改めて学び、取材を重ねるうちに、プレッシャーはモチベーションへと変わりました。いつの時代、どこにいても、人々がその環境で精いっぱい生きる姿は同じと思えたからです。このドラマが放送される頃、世の中がどうなっているか全く予想できません。けれどたとえどんな激動の時代でも、人は食べ、学び、働き、遊び、恋をして、夢を見て、挫折して、じたばたもがき、明るい明日を信じて眠ります。毎朝ドラマを見て下さる皆さんが、「今はちょっとしんどくても、コツコツやってれば明日はきっといい日になる」そう思ってもらえる物語を、信頼するスタッフや出演者の皆さんと共に、じたばたと紡いで行ければと思っています。
■制作統括:小林大児
20代の頃、NHK沖縄放送局に勤め、4年間沖縄県民でした。職場からは海が見え、沖縄そばを食べて暮らす、それが日常でした。2001年の「ちゅらさん」で初めてドラマ制作の仕事に携わり、今回は制作統括として。沖縄には不思議な「縁」を感じています。沖縄の、そして全国の皆さんに、毎朝ヒロインとその家族の姿に笑って泣いて楽しんでいただきたいです。ヒロインを演じるのは、黒島結菜さん。透明感に、りりしさ、たくましさを併せ持ち、シリアスもコミカルも表現できるすばらしい俳優さんです。沖縄出身でもある黒島さんのほかにヒロインは考えられませんでした。四兄妹の物語ということで、「若草物語」や「細雪」といった過去の名作にも刺激を受けてリスペクトを払いつつ、誰もがかつて、うれしいときも悲しいときも、誰かとともに食べて生きてきたということ、おいしいものを大好きな人と食べると笑顔になれるということ。そんな当たり前の、足元に秘められている豊かな泉を感じていただけるとうれしいです。
■演出:木村隆文
私ごとで恐縮ですが、小学生の時、父親の転勤で那覇市に1年間住んでおりました。本土に復帰して間もない頃で、まだ車は右側通行でした。言葉、食べ物、風景などすべてが珍しく、子供心にとても「ちむどんどん」したことを鮮明に覚えています。クラスにいわゆる「ヤマトンチュー」は自分ひとり。同級生たちに囲まれ質問攻めにあいました。そう、そこでは私の方が珍しい存在だったのです。それから50年弱、沖縄には何度か旅行に行きました。すっかり変わった町並みもあれば、今でも変わらず守り続ける文化もたくさんあり、食べ物もそのひとつ。このドラマには、たくさんの沖縄料理が登場します。沖縄出身の黒島結菜さんとともに、料理をはじめ沖縄の魅力をたっぷりお伝えしたいと思います。