声優・三石琴乃、連ドラ初レギュラー!北川景子主演「リコカツ」で母親役
北川景子が主演を務める4月期のTBS金曜ドラマ枠「リコカツ」(毎週金曜夜10時~)で、北川と永山瑛太が演じる夫婦の家族役として、佐野史郎、三石琴乃、平岩紙、酒向芳、宮崎美子の出演が決定した。声優・ナレーターとして活躍する三石は、本作で初めて連続テレビドラマにレギュラー出演を果たす。
本作は、運命的な出会いから交際ゼロ日で結婚したものの、あまりの価値観の違いにより、速攻で離婚に向けた活動「リコカツ」を始める夫婦を描くコメディー。北川が自由奔放なファッション雑誌の編集者・水口咲を、永山がカタブツな航空自衛隊員・緒原紘一(おばら こういち)を演じる。
そんな二人を取り囲む家族役にも実力派キャストが集結。佐野は大手広告代理店を定年退職した咲の父・水口武史(たけし)役、三石は美容エッセイ本がベストセラーとなった美魔女モデルと呼ばれる咲の母・美土里(みどり)役、平岩は小学2年生の娘を持つ咲の姉・鹿浜楓(しかはま・かえで)役で出演。また、元自衛官で無口な頑固者の紘一の父・緒原正を酒向、封建的な夫を支える優しくて明るい妻・薫(かおる)を宮崎が演じる。
佐野にとって、金曜ドラマ枠は「ずっとあなたが好きだった」などのヒット作が生まれた思い出の枠でもあり「歳を重ねて実家に帰ってきた思いです。時の流れが実人生とも重なります」とコメント。そして三石は「熟考の末お受けさせていただいたのですが、台本を読んでまさかの大役だと初めて知ったんです! それからはずっとプチパニックで、名だたる名優の方々と一緒にお仕事できる現実に興奮しっぱなしです」と語っている。
今回のキャスティングについて、同局の植田博樹プロデューサーは「配信ドラマの仕事やら、勉強のために色々伺わせていただいた現場やらで出会った、これは、と思ったキャストの皆さんに、自分の一つの集大成となるなという予感のするこの作品に集まっていただきました」とコメント。三石の起用は、ドラマ「ケイゾク」などで組んだ堤幸彦監督の提案がきっかけだったといい「何度もスタジオなどに押しかけ、ちゃんとお話しさせていただき、熟考いただいた上で、やっと出演をご決断くださいました。三石さんの生の芝居の凄さの衝撃を僕が受けたように、皆様も、三石さんの芝居の凄さに震撼してください」と語っている。キャストのコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
佐野史郎
金曜ドラマという枠は、自分にとってドラマの原点というか、特別な思いがあります。
「ずっとあなたが好きだった」「誰にも言えない」「ダブル・キッチン」など90年代を緑山スタジオで共に過ごしたプロデューサーの植田さんたちと、またご一緒させていただけることになり、歳を重ねて実家に帰ってきた思いです。時の流れが実人生とも重なります。
広告代理店を定年したのに、まだそこにしがみついて自立できていない弱い男を演じるのですが、組織に依存して働いてきた男が、それがなくなった時にどう生きていくのか? 他者に依存していたら大変な目に遭うぞ、ちゃんと自分で考えなさい、というメッセージを感じました。
さらに、離婚問題を通して、家族とは何だろう? 夫婦、恋人、親子、自分にとって何が大切なのか? と考えることになるのですが……。年齢に関係なく、会話やコミュニケーションを大切にすることを忘れてはいけないとドラマを通じて感じています。人生において、抗えないことが起きてしまったとき、それをどう受け止めるか。時代を超えても変わらぬメッセージが込められている、大切なホームドラマとなりそうです。
酒向芳
昔、ドラマで見ていたような父親をこの時代に体現できることに魅力を感じています。このお父さんが鶴田浩二さんだったら素敵だろうな? とか、今日は藤岡琢也さんかな? とか。時代、時代で見てきた日本のお父さん、いろんなお父さんが、たくさん僕の中にはいるので。そういう方の力を借りてやらせていただけるのは楽しいですね。僕は僕なりのお父さんしかできませんけど、父が戦争に行った軍人だったので、厳格さという意味では昭和の男の面影は自分の中に残っているのかもしれません。
「自分の何が悪かったんだ」という台詞が出てくるのですが、すごく親身に感じました。うちの親は大丈夫かな? 兄弟の夫婦はうまくいっているのかな? 同世代の人にも伝わるものがあればすごくうれしいですし、若い世代にとってはこの先、体験することですからね。順風満帆に結婚して、そのまま一度もケンカをしないで終わるという事はなかなかないと思いますから。このドラマは、夫婦になった時の何かこう……資料みたいな(笑)。人に優しくなることを考えられるのではないかと思います。
宮崎美子
「リコカツ」は初めて聞いた言葉でしたが「婚活」があるのだから、あってもおかしくないなと。お互いのより良き再スタートのために準備するのは良いことですよね。
離婚を考える夫婦の言い出した方も言われた方も、どちらかが一方的に悪いわけではないと思います。そういう状況になるのは、お互いに原因があるはず。夫婦の問題点を改善しようとしたのか? そうしてきたら、こうならなかったのではないか? なんて、考えてたら大変なので、何も考えずに一歩踏み出すのも良いのかも。
瑛太さんと酒向さんとは初めての共演で、どんな方なのか楽しみです。酒向さんは一見強面ですが、実は笑顔が可愛い方。そんな笑顔をこのドラマの中で見られることがあるのか、無いのか。それぞれの年代の夫婦のリアリティをお見せして共感を得られたら良いなと思います。
平岩紙
初めにお話をいただいた時は北川景子さんのお姉さん役!? と驚きましたが、久々に共演させていただくことがうれしいです。
そして、素敵で面白い両親! この一家は、フランクでありドライであり、自我も強い。各々がこの先どのような選択をしていくのかは、まだ分かりませんが、未来のために明るい選択をして、どんな形になろうとも結局ずっと仲良しな、風通しの良い家族なんだと思います。
楓の一人娘とは親友のような関係。娘とバディで楽しく演じていけたらと思います。
素晴らしい皆様に囲まれ、撮影させていただける事に感謝しております。
三石琴乃
植田プロデューサーからテレビドラマ出演のオファーをいただき、主人公の母親役と伺っていました。熟考の末お受けさせていただいたのですが、台本を読んでまさかの大役だと初めて知ったんです! それからはずっとプチパニックで、名だたる名優の方々と一緒にお仕事できる現実に興奮しっぱなしです。『リコカツ』に出てくる各家族のみんな個性的で、それぞれがそれぞれの、迷いながらも本気で明るい未来を探している、とっても素敵なホームドラマです。
笑いやあたたかさの中にも、日本では“妻たるもの慎み深く、家族のために尽くすこと”が美徳とされていますが、それに正面から勝負を挑んでいる潔さを感じました。
実生活では避けたい「離婚」がこのドラマの表テーマですが、どの世代にも誰にでもある自分の人生を悔いなく生きたいという気持ちを、繊細に、時に大胆に描くドラマだと思います。主人公・咲や周りの人物に共感して巻き込まれて、一緒に未来を見つけて欲しいと思います。