安田顕と山田裕貴が代行ドライバー役で共演 オール福井ロケで満月の夜描く『ハザードランプ』22年公開
安田顕主演、山田裕貴共演により、代行ドライバーの世界を描く映画『ハザードランプ』が2022年に公開されることが16日、明らかになった。女子中学生の連れ去り事件が発生した地方都市を舞台に、新旧の運転代行ドライバーコンビが、さまざまな乗客を相手にするうちに互いの過去が交錯していくさまを描く。映画監督、俳優の榊英雄が映画『アリーキャット』(2016)の脚本家・清水匡と再タッグを組み、オール福井ロケを敢行した。
本作は、ある満月の夜にコンビを組むことになった地方都市の運転代行ドライバー・須貝(安田)と新人ドライバー・刈谷(山田)の奇妙な関係と因縁、夜の町の人間模様を描くオリジナルストーリー。撮影は2021年に福井県嶺南で行われ、榊監督いわく「運転代行で働く男のほぼ夜一日のお話」が描かれ、安田と山田が車内で丁々発止の掛け合いを繰り広げる。
安田と山田は、2019年放送のNHK連続テレビ小説「なつぞら」で親子役で共演。安田は撮影を振り返り、「最初はハードボイルド、クールな作品という印象でしたが、結果、様々な人間模様を描いたヒューマンな作品になった気がしております。約3週間の福井ロケ。連日の雨、風、雪。お天道様に試されているような現場でした。各シーン毎、榊監督と話し合いながら撮影に臨みました。山田裕貴君はじめ、大好きな俳優さん達とご一緒できたこと、榊組のスタッフの皆様と共に撮影できたことに感謝申し上げます。完成を心待ちにしております」とコメント。
山田は、安田との再共演、福井ロケを以下のように振り返っている。「声をかけて頂き思ったのはまた安田顕さんとまたお芝居できることに喜び、有無を言わさず『やりたい』と思いました。以前父と息子として、共演させてもらったときに、自分の父親と接しているような、“本物”の感覚をお芝居で味あわせてもらったことがずっと残っていて、このハザードランプの本を読んだときも、生きた人物たちを、熱く、悲しく、儚く、生きることができる想像がすぐ出来たことを覚えています。そして、撮影に入れば、まさにそのとおり。脚本の想像を超えるセッションに、自分の人生より、心が動いているのではないかと、自分の世界を疑いました。それくらい刺激的で、濃密な時間でした。福井県でのオールロケ福井の土地、ぬくもりに感謝しています。ぜひ、お楽しみに」
榊監督のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
榊英雄監督
三密回避が常識? になってしまった2021年に福井嶺南にて濃厚な男2人の物語を撮影しました。主な舞台は車内。密です。(でも、コロナ対策はもちろんバッチリですよ)感情息遣い匂いが濃厚に感じる距離です。運転代行で働く男のほぼ夜一日のお話です。『ナイト・オン・ザ・プラネット』、『タクシードライバー』、私が大好きな名作は車内の密で作られました。少々こじつけではありますが、それだけ人間の喜怒哀楽が垣間見ることのできる半径1メートルの劇場です。その劇場の舞台に、登場するのは安田顕さん山田裕貴さん。2人の丁丁発止をお楽しみにして頂けると幸いです。素晴らしいスタッフキャストと福井嶺南地方の皆様に心より感謝申し上げます。