盗難された『戦場のメリークリスマス』貴重ポスター、差出人不明で返却
東京・新宿の新宿武蔵野館で展示されていた、故・大島渚監督の名作『戦場のメリークリスマス』の貴重な海外版ポスターが盗難被害に遭った件について、映画配給会社アンプラグドは、盗まれたポスターが、18日に劇場へ差出人不明で返却されたと発表した。
盗難されたポスターは、映画公開当時の世界各国におけるオリジナルポスターのひとつで、1点しかない貴重なもの。『戦場のメリークリスマス 4K修復版』『愛のコリーダ 修復版』の公開を記念して開催されたポスター展で展示されていたが、15日の午前に何者かがポスターケースのネジを外して持ち去ったといい、情報提供を呼び掛けていた。
同社では「ポスターが無事戻りましたので、権利元である大島渚プロダクション様とも協議いたしまして、これ以上の詮索は行わないつもりでございます」と報告。ただし、16日に新宿警察署に被害届を提出しており「警察によりますと、捜査は今後も継続されるとのことです」としている。
また、盗難を受けて中止していたポスター展については「安全面を考慮に入れまして、同劇場にてレプリカ版のポスター展示に変更させていただきます。今回盗難されたポスターに関してもレプリカとして展示する予定でございます」と発表している。
今回の上映は、大島渚監督作品が2023年に国立機関に収蔵される予定のため、最後の大規模ロードショー公開として企画されたもの。『戦場のメリークリスマス 4K修復版』は4月16日、『愛のコリーダ 修復版』は4月30日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次連続公開される。(編集部・入倉功一)