ソニーとNetflixが大型契約
米ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントは現地時間8日、劇場公開後の新作映画の独占的権利について、Netflixとの間で複数年契約を結んだと発表した。
これまでハリウッドを代表するスタジオで、ディズニーは「Disney+(ディズニープラス)」、ワーナー・ブラザースは「HBO Max」、パラマウント・ピクチャーズは「Paramount+(パラマウントプラス)」、NBCユニバーサルは「Peacock(ピーコック)」と、それぞれ自社系列の配信サービスがあった中で、唯一なかったのがソニーだった。
ソニーは2005年からライオンズゲート傘下の有料チャンネル「Starz」と契約を結んでいたが、この度、新たにNetflixと契約を結んだことで、2022年からソニー作品の新作が劇場公開後に配信されることになる。
新たにNetflixで配信される予定の作品には、スパイダーマンのスピンオフ『モービウス』、人気ゲーム「アンチャーテッド」の実写化作品『アンチャーテッド(原題) / Uncharted』、ブラッド・ピット主演で伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」を映画化する『バレット・トレイン(原題) / Bullet Train』などがある。
さらに同契約では、ソニーが現在検討している直接配信向けの作品についても、ファーストルック契約を結んでいる。今のところ契約金は明かされていないが、Deadlineの情報筋によると、4年間の契約で10億ドル(約1,050億円)とされている。昨年、ソニー・ピクチャーズは、トム・ハンクス主演の映画『グレイハウンド』を劇場で公開できずに、Apple TV+で配信していた。(1ドル105円計算)(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)