水谷豊、監督第3弾の舞台はオーケストラ!世界的指揮者・西本智実とタッグ
俳優・水谷豊の監督3作目となる映画『太陽とボレロ』の製作が決定した。オーケストラを舞台にした人間ドラマとなり、世界的指揮者の西本智実が、自身初となる映画音楽監督を担当。西本が率いる「イルミナートフィルハーモニーオーケストラ」も演奏で参加する。
監督デビュー作『TAP THE LAST SHOW』(2017)ではタップダンスを題材に夢みる若者の青春群像とショービジネスの光と影を、第2弾『轢き逃げ -最高の最悪な日-』(2019)では不幸な事故が露わにする人間の心の奥底を描いた水谷監督。最新作『太陽とボレロ』では、ある地方都市の市民交響楽団を舞台に、「音楽を愛する人々」と「音楽の素晴らしさ」が描かれる。
音楽監督を務める西本は、バチカン国際音楽祭に2013年以来毎年招聘されるなどの音楽活動に加え、ダボス会議を主催する世界経済フォーラム「2030 年イニシアティブ」に取り組むヤンググローバルリーダーへの選出など、世界的に活躍する指揮者。水谷監督は、コンサートに訪れたことをきっかけに西本と出会い、クラシックの世界について語り合ううちに、作中で奏でられる「ボレロ」の指揮演奏をオファー。西本もこれを快諾し、映画音楽監督も引き受けることとなった。
脚本段階から、本物のオーケストラの魅力を映画に取り込みたいと考えていた水谷監督にとって、願ってもないタッグ。「西本さんと出会ったことにより、より深いクラシックの世界の人間ドラマを描くことができたと思います」と語る水谷監督は「運命のように出会えて、お仕事をご一緒できることに、今、とても嬉しく興奮しています。ヨーロッパなど多くの国々ではクラシックを生活の一部のように楽しんでいます。この映画も西本さんとともに『クラシックを楽しめる映画』にしたいと思っています」と意気込む。
一方の西本は、かつて水谷が出演したドラマ「熱中時代」を引き合いに「『熱中時代』の北野広大先生は、実際私自身の人生に影響を与えて下さった先生でもありました。このようなリクエストをいただき、人生には思いがけない不思議なご縁というものがあるんだなとつくづく思います。水谷さんの世界に耳を澄ませていきたいと思います」と語っている。
撮影には、事前のPCR検査など現場内における新型コロナウイルス感染症対策を徹底して挑み、5月から6月にかけて長野と東京でロケを予定。2022年の公開を目指す。(編集部・入倉功一)