菅田将暉、セカオワFukaseの“猟奇的”な役づくりを暴露「包丁売り場に行って…」
菅田将暉とFukase(SEKAI NO OWARI)が26日、東京・港区のグランドハイアット東京で行われた映画『キャラクター』(6月11日公開)の完成報告会に出席し、お互いの印象や驚きの役づくり、撮影時のエピソードなどを明かした。この日は、菅田とFukaseとともに高畑充希、中村獅童、小栗旬、永井聡監督、長崎尚志(原案・脚本)も来場した。
菅田将暉、Fukase、高畑充希、中村獅童、小栗旬ら集結!イベントの様子【写真】
本作は、悪を描けない漫画家が、偶然目撃した猟奇的な殺人犯を参考に漫画のキャラクターを生み出すも、それにより人生を翻弄(ほんろう)される姿を描くサスペンス。菅田が主人公の漫画家・山城圭吾、Fukaseが山城との運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角(もろずみ)を演じる。
本作で俳優デビューを飾るFukaseについて、菅田は「すごく丁寧に(役について)考えていることが新鮮でした。だって、プライベートで包丁売り場に行って(包丁の)目の前でセリフを練習していたと言うんですよ」と“猟奇的”な役づくりを暴露。Fukaseは「警備員に捕まったら『映画のセリフの練習をしていました』と言い訳しなきゃいけないから、変な形でのプロモーションになると思ったので、一度鮮魚売り場に行って、また包丁売り場に戻ってというのを繰り返しました」と説明。菅田は「ハッとしました。(自分が)何周も回って忘れていたことだと思いました」と熱心な役へのアプローチに感心した様子を見せる。
そんな前のめりな姿勢のFukaseだが、初演技は「めちゃくちゃ緊張した」ようで、「最初に(菅田と)顔を突き合わせてせりふを言う時は『体って震えるんだ……』と思って」と振り返る。実は本読みでも震えていたそうで、「それを隠すために『この部屋、寒くないですか?』と言ったのに誰にも聞いてもらえなくて、暖かくもしてくれず、震えたまま本読みをしました」と苦笑い。しかし、菅田は「緊張している感じには見えなかったです。(不審に見える)挙動も役づくりの一環に見えたし、役の不気味さのプレイだと思っていました」と語る。
するとFukaseは、挙動不審だった理由として「一番の不安は、菅田くんに話しかけていいのかがわからなかった」ことを挙げ、「例えば『昨日、なに食べました?』みたいなどうでもいい話を振ったときに『僕たち、そういう間柄の役じゃないですよね』とか言われたら立ち直れないし、映画に参加できないと思った」と素直な心境を吐露。結局はスタッフを通して話しかけていいか了承を得たそうで、「僕の中で(菅田との会話は)重大なミッションだったので、なんとか乗り越えました」と充実した表情をのぞかせた。
また、本作を通して大きな収穫もあったというFukase。「カメラが回ってからシーンが始まる前に菅田くんの呼吸が変わる。呼吸で感情を作っているのかなと思ったから、(曲の)主人公の感情になるために、歌が始まる前に呼吸を変えるようにしたら、すごく評判がよくなって。良いものを間近で盗めました」とにっこり。菅田は謙遜した様子で「無理やりじゃないですか? Fukaseさんは感受性が豊かで、褒めてくれる。でも、よかったです」と喜んだ。(錦怜那)