「ウルトラマン」NetflixでCGアニメ長編映画化!野球選手の主人公が怪獣のパパに
円谷プロダクションは14日、ストリーミング配信大手Netflixと、CGアニメーション映画『Ultraman (原題) / ウルトラマン』を共同製作すると発表した。
オリジナルストーリーの長編アニメとなり、主人公は野球界のスター選手サトウ・ケン。地球を守るヒーロー・ウルトラマンとしての役割を果たすため日本に帰国したケンは、戻ってすぐに「宿敵」の子である赤ちゃん怪獣の養育を任されるという、思いもよらない事態に直面する。チームの一員として、また新米パパとして奮闘しながら、ケンは自分の中にあるエゴや疎遠になっている父、過激な怪獣防衛軍の台頭と向き合い、ウルトラマンであることの本当の意味を見出していく。
監督は『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』などに携わるアニメーターのシャノン・ティンドル。脚本も『KUBO/クボ』の脚本家マーク・ヘイムズと共同執筆し、ジョン・アオシマが共同監督を務める。制作には円谷プロのほか、インダストリアル・ライト&マジック(ILM)も名を連ねる。
「この映画を作ることは、私の長年の夢でした」というティンドル監督は「円谷英二さんの『ウルトラマン』に対する私の愛から生まれたオリジナルストーリーが、幸運にも映画として実を結ぶことになりました。円谷プロダクションの方々からの素晴らしい信頼と、Netflixアニメーション部門の皆さんのサポートに、心から感謝しています。優れたメンバーがそろった私たちチームの斬新な『Ultraman (原題)』を、世界中の視聴者にお届けできる日を楽しみにしています」とコメントを寄せている。
円谷プロ代表取締役会長兼CEOの塚越隆行氏は、Netflixとの取り組みについて「創業以来初めての本格的な全世界に向けての展開になります」と自負。ティンドル監督について「彼は子供のころからウルトラマンに大きな影響を受けて育ち、そしてクリエイターになったとお聞きしています。今度は世界中の子供たちが、Netflixを通じてシャノンのウルトラマンを観て、勇気と希望と思いやりの気持ちを育んでもらえたらうれしいです」と期待をかける。
Netflixと円谷プロは以前から、大ヒット漫画「ULTRAMAN」(清水栄一/下口智裕)を原作としたCGアニメシリーズを共同製作している。『Ultraman (原題)』は、アカデミー賞の長編アニメ映画賞にノミネートされた『クロース』や『フェイフェイと月の冒険』といったNetflixオリジナル作品のラインアップに加わることになり、アニメーション部門ディレクターのアラム・ヤクービアンは「この日本の国民的ヒーローを愛するファンに、私たちの映画をお届けするのがとても楽しみです。初めて観る若い世代の皆さんにとっても、きっと新しいお気に入りのスーパーヒーローとなるでしょう」と語っている。(編集部・入倉功一)